ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

州崎 琉歌 ニューボーン2023

ラベル情報:

琉歌

NEW BORN 2023

DISTILED 2021.10

BOTTLED 2023.05

CASKS OLOROSO SHERRY / SPANISH VERGIN OAK

58%

 

香り:冷たくスパイシー、乾いた煙草。硬いシェリー樽の香り。カカオ、麦チョコ。

味わい:仄かな渋み、樽の影響を感じる。ワイン樽のようなオロロソらしさ。黒糖。カカオの効いたチョコレートケーキ。少しの臭み。

好み:★6 64

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

RICH DARK CHOCOLATE accompanies BROWN SUGAR AROMA.

(濃厚なダークチョコレートとブラウンシュガーの香り)

RAISINS, RIPE FIGS AND SPICY CLOVES flavors give way to a hint of ORANGES, followed by a lingering MILK CHOCOLATE finish.

(レーズン、熟したイチジク、スパイシーなクローブの風味が、仄かなオレンジのヒントへと続き、ミルクチョコレートの余韻が続く)

 

※ラベルより

 

 

シェリー樽由来のレーズンなどのベリー系ドライフルーツ、オレンジ、煮詰めたジャム、ダークチョコレートの香り、スパニッシュヴァージンオーク樽由来のスパイシーでエキゾチックな香り、原酒ならではの力強くリッチで重厚な味わいをお楽しみください。

 

 

反芻:合っているのではないでしょうか。どちらのメインどころも抑えられているように感じられます。

樽の影響を感じる と評したのはあながち間違いでなかったように思います。ホームページのコメントでも単刀直入にそう表現されていますしね。

 

 

雑感:グレントファース ウサギの一生が浮かんで来ました。

スパイス感だったり、渋みだったり、端的にいうなら樽感に由来するところと考えます。

 

シェリー樽で1年3ヶ月、スパニッシュヴァージン樽で3ヶ月。

 

約1年半の熟成期間ですが、熟成はしっかり進んでいるようです。

ニューポッティなところがない、ある意味ニューボーンらしくない、若くも完成しているような。

そんなモルトに思えました。

 

場所は沖縄、島内最古の泡盛酒造所である新里酒造が営む州崎蒸留所のニューボーンです。

琉歌は三線にのせて歌われる沖縄の詩歌に由来。

後世に語り継がれる良酒をという思いを込めて。

 

 

 

南国のウイスキーで連想するのはカバランではないでしょうか。

一日の長。あちらはトロピカルフルーツとも評される個性を得て、今や広く受け入れられている蒸留所です。

 

どうしても同種のトロピカルを求められてしまうのは避けられないように思えるのですが、

目指す方向へ頑張って欲しいものです。(州崎蒸留所並びに新里酒造がどのような方向を目指しているのかは存じ上げないのですが)