ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ボウモア 12年

ラベル情報:

BOWMORE

AGED 12 YEARS

40%

 

香り:赤い果実感、柔らかくソルティ。モルトのまったりとした甘み。豆殻のニュアンス。

加水故の弱さは否定できない。が、果実に湿った枯草なイメージを確かに感じる香り。

味わい:シロップと煙草。穀物ちっく、豆類の甘み。ワインカスクを思わせるクセ。シロップ。少しの渋み。枯草なスモーキー。乾燥させた牧草。余韻は甘やか。

好み:★7 70

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り スモーキー・レモン・はちみつ

味 スモーキー・ダークチョコレートを想わせるあたたかみのあるコク

フィニッシュ 長くて繊細

 

 

反芻:そこまで “スモーキー” と捉えられなかったのは、どうなのでしょう? よりピーティなものに慣れているからだと思いますが、基準がズレてるとも言えますよね。。仕方がないことですけど

 

 

雑感:充実感を得るものではない。ないが、素直に旨い。

改めて飲むと美味しいですね。

 

コスパという観点は、嗜好品であるウイスキーに対して相応しくないと考えているのですが、

このボトルをコスパが良いという人の気持ちも分かります。

 

 

外で味わうとより良いものがありました。

個人的には、1本抱えるよりもお店で飲みたいボトルです。

 

 

 

 

反芻の項で感じた基準のズレについて。

先日、それを感じさせられる体験をしました。

 

少し前に Twitter界隈でひとつのボトルがプチ炎上していたそうです。

内容は、そのボトルが伝説的に美味しいのか否か。

 

その中の登場人物のひとりの話を聞くことがありました。(たまたま席が近くなり、会話が聞こえてきただけなのですが)

 

曰く、

その方はそのボトルが本当に好きなようで、12本掻き集めたそうです。

6万円(だったかな?)を12本!

 

さらに、このボトルが本当に美味しくなるのは10数年後 という言葉も。

 

聞こえてくるままに聞いていた自分は、見ている景色が違うと感じさせられました。

現在の立ち位置である経験も資金も、将来を見据える視界の先も。

 

 

今も美味しくて12年後により美味しくなるボトルだから、72万円出せるか? と問われたら、自分はNOです。

それが自分の正直なところ

 

 

テイスティングコメントに対する合否ではなく、立ち位置が違う。見ている景色が違う。

他人の意見は参考にしても、鵜吞みにしてはいけない。

 

そんなことを感じさせられたひと時でした。