ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

パスポート 特級 80年代流通?

ラベル情報:

PASSPORT SCOTCH

43°

ウイスキー特級

 

香り:爽やかな甘さ、洋梨や青林檎のよう。柑橘系。薄くレモン、サイダーの印象。

味わい:爽やかに甘やか。なめらかに甘い、レモン水、水飴。たけのこ、その甘みとえぐみ。微かな埃っぽさも。

好み:★7 77

 

 

雑感:100パイパーズの次に生まれたボトル。

1968年、100パイパーズ誕生の3年後にシーグラム社が世に出したのがこのパスポート。

 

100パイパーズがスコッチの伝統に基づいたウイスキーであるのに対して、

パスポートは世界市場を意識したボトル。

 

スモーキーさがなく、個性の違いが面白いです。

 

 

 

ふと思い出したのが、竹鶴政孝サントリーのエピソード。

『国産ウイスキー第一号の サントリー白札 は、当時の日本人にはピート香が受け付けられず失敗に終わった』

これは、ジャパニーズウイスキーの歴史に触れると、必ず通過するエピソードですよね。

 

どの本にも、『当時の日本人には…』というトーンで書かれているのですが、

それは当時の世界共通の感覚だったのではないかなぁ などと。

 

このパスポート然り、J&B然り。

当時の市場にウケるためには、ピートを除く必要があったのかも知れません。

その点、各スコッチのメーカーは竹鶴氏よりも現実を見ていたのかな。(サントリー社内も反対意見が大きかったそうですから、竹鶴氏がロマンを追い求め過ぎていた?)

 

そんなことに気付かされました。

 

 

アイラモルトが高騰している現代とは隔世の感がありますね。

 

 

 

自分は現代の主流に違わず、ピーティなウイスキーが好きです。

 

でも、たまにはこういったウイスキーも悪くない。

自宅に1本置いておく価値のあるボトルだと思います。

 

ヤフオクで見ても、かなりお安いですしね。