(画像参照:ベンダー :: THE SHARE BAR :: BAR IKKEI :: 海底熟成 竹鶴ノンエイジ(旧ボトル) 2種15ml飲み比べセット - SAKETRY - サケトライ -)
ラベル情報(THE SHARE BAR テイスティングボトル):
竹鶴
PURE MALT
43%
BAR 一慶
THE SHARE BAR
竹鶴 NA
香り:甘い香り、洋梨や熟した林檎。アルコールの冷たい印象。シロップ。カラメルが微かに。
味わい:林檎、優しく香ばしい樽香、モルティ。セメダイン。オレンジキャンディ、バニラ、シナモン。僅かに渋みを伴う余韻。
好み:★7 70
竹鶴 NA 海底熟成ボトル
香り:明るく甘い香り、オレンジ、洋梨、蜜蝋。ベリー。シロップ。乾いた草。
味わい:絞ったオレンジ、ベリー。ふくよかな麦芽感。バニラ、樹液。籠ったような樽の香ばしさ。
好み:★7 74
雑感:ウイスキーにも瓶熟はあるのではないかという経験。
札幌のバー 一慶 が厚岸の海で12ヶ月熟成させたボトル。
THE SHARE BAR にて飲み比べセットを購入しました。
ノーマルのNAと海底熟成のNA、比べると大きく違っているのはアルコール感。
海底熟成の方がまろやかになっています。
また、モルトの甘みに奥行きを感じられました。
うん。海底熟成ボトルの方が美味しいです。
自分が海底熟成を知ったのは、もやしもんの沖縄回でした。
その情報によると、海中においた泡盛は地上の5倍の速度で熟成が進むんだそうです。
その熟成は物理的な変化によるもの。
潮流の振動を受け続けることで水分子とアルコール分子が細分化されて、酒質がまろやかになっていく熟成です。
(同様の効果は微弱な超音波でも期待できるようで、ワインボトルをセットして超音波を当てるデキャンタも販売されてたりします)
また同時に、泡盛はその成分自体が化学的に変化し熟成していきます。
内包する様々なアルコール類や有機酸類が組み合わさり、バニラや黒糖、オレンジ等の魅力的な香りを漂わせるようになります。
これが泡盛が瓶熟して古酒となる由来。
そして、ウイスキーの熟成との大きな違い。
瓶詰後のウイスキーにはこの成分変化による熟成はありません。(と言われています)
ウイスキーの熟成は樽の力をもらって変化するものですから。
つまり今回の海底熟成された竹鶴は、前者の物理的変化を促されたボトルと言えます。
そして結果、美味しくなっていた。
ウイスキーに瓶熟はあるのかないのか(まろやかになることは瓶熟と言えるのかどうか)は、Twitter界隈では時折議論が巻き起こっていることですが、
この飲み比べを経験したら、自分はウイスキーの瓶熟はあると感じました。
密封状態のボトルが経年変化で美味しくなっていたなら、それはもう瓶熟でしょう!
泡盛の熟成については、琉球泡盛さまの記事を参考にさせて頂きました。
(琉球泡盛 || 古酒とは | 古酒は沖縄の宝 | 泡盛はなぜ古酒になるのか 【沖縄県酒造組合公式】)
読みやすくて分かりやすいサイトです。
ありがとうございました。
泡盛では自分は白百合が一番好きです。
土甕の香りがクセになりますよ。
オススメです。
追記(23.03.07):
泡盛 白百合について。
この10年前後、私の好きな土甕の香りを感じにくくなっていました。
それについては、自分の感覚が慣れてしまって拾えなくなったものかと考えていました。
ですが、先日詳しい方の話を聞いたところ、
代替わりに伴い穏やかな方向に転換していたそうです。(水道管からやり替えたとか)
それは自分が違和感を感じ始めたのとおおよそ同じタイミングで。
ホッとしました(笑)
自分の感覚を信じることは大切ですね。
正確な情報を多く仕入れることもより大切ですが
ついでのようですが。
同じく海底熟成(海中熟成)されたイチローズ ホワイトラベルを飲みました。
やはり、熟成によって違いが出るように感じます。
この結果がこの先の熟成技術にどう繋がっていくのか、あくまで遊びの範囲なのか
興味があります。
(よろしければ)