ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

スリーテンチョウ ブレンディング

ラベル情報:

Three Tencho Blending

World Blended Malt Whisky

56%

Blended by Tsuyoshi Niimi / Hideaki Kurashima / Muneyuki Yoshimura

SPECIAL BLEND BOTTLED BY NAGAHAMA DISTILLERY

 

香り:甘い香り、水飴。林檎とバター。クローブやミントのような冷たいスパイス。

味わい:モルティ。砂糖、樽由来のゆったりとした甘み。炒った麦芽。蜂蜜ビスケット。咥内がコーキングされる感がある。林檎の皮、甘い渋み、スパイシー。

好み:★7 74

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:トップノートにはシェリッシュで奥行きのある香り。続いてバニラやドライプルーン、ブラックチェリー、ダークラムなどが次々と現れる。

ドライでふくよかな甘みが心地いい。

味わい:蜂蜜とドライイチジクが口中に広がる。デーツやダークチョコレート、クローブ、タンニンなども感じる。

フィニッシュ:甘くほろ苦い。リッチでスパイシーな余韻が長く続く。

 

 

反芻:香りの “ダークラム” に なるほどとなりました。“ふくよかな甘み” もまた。

“甘くほろ苦い” と 甘い渋み は表現の違いの範囲でしょうか。

開封直後、流石に硬い感があるので開いてからが楽しみです。

 

 

雑感:モルト(イギリス製造)のワールドブレンデッドモルト

原材料の項に記載がありました。

アマハガン フラワーブーケ と同じですね。

 

同じと言えば、開封にあたりソムリエナイフを通した方が良いのも同じ。

これは長濱蒸留所ボトルシールの特徴なのでしょう。

 

 

3店長、言わずと知れた東京の名店の店長たちです。

有料試飲を行っていることも共通ですね。とてもありがたいことです。

 

有料試飲ができるお店が地元にあれば良いのに というのは、地方民全員が願うことではないでしょうか。

 

 

 

時間をかけて味わっていると、ドライイチジク を拾うことが出来ました。あ!という感じ。嬉しいです。

それと同時に、舌に乾く感じ・収斂味を伴う甘みも出てきました。

シェリー樽熟成の割合が大きいのかも知れません。

 

また、フラワーブーケと飲み比べたところ、甘みのニュアンスに共通するものがあるように感じられました。(情報ありきかも知れませんが)

これが長濱蒸留所の特徴になるのかな?

 

トータルすると

開封直後でも上等に纏まったモルト

でも硬い感があるので、開くのが楽しみなモルト

 

そんな印象のボトルです。

 

 

 

 

 

フェイマスグラウス オールドリザーブ 10‐20年 90年代流通

ラベル情報:

THE FAMOUS GROUSE

OKD RESERVE

AGED 10 TO 20 YEARS

43%

 

香り:オールドブレンデッドの多層的な香り、カラメルや黒糖。ニッキが浮かんで、枯草のニュアンス。蜜柑、煮詰めた林檎。柔らかく優しい樽香。

味わい:カラメル、カスタードクリーム。加水のニュアンス。干し葡萄。ふくよかにモルティ。グレーンのなめらかな甘さ。軽やかなピート香、焦げた牧草と蜂蜜。甘くも爽やかな余韻。

好み:★7 78

 

 

雑感:今時分とはグレーンの印象が違うよう。

空けたグラスからは乾いたピート香が心地よく。

 

1本抱えられたら幸せなボトルです。

…価格次第ですが(笑)

 

 

 

ふと。

現行品のブレンデッドウイスキーのハイグレード品はどんな味わいがするのか興味が湧きました。

 

シングルモルトは現代のものに良いものが多々あるが、ブレンデッドはオールドボトルに限る と考えている自分ですが、

ブレンデッドの1杯にシングルモルトと同じだけの金額をかけたことがあるのかと自問してしまいました。

山崎蒸留所で飲んだ響 30年くらいではないのかと。。

 

 

新旧のブレンデッドに強いバーがあったら、行ってみたいです。

ブレンデッドウイスキーを色々経験したい欲が強くあります。

 

 

 

 

 

バルヴェニー バーンサイド 25年 1996 モルトヤマ ドグマ

ラベル情報:

Burnside

Aged 25 years

Distilled in 1996

Bottled in 2022

Matured in a Hogshead

54%

Don't be trapped by dogma.

from MALTYAMA

 

香り:メロウ、なめらかな甘み。黒糖、蜜蝋、シロップ。冷たくスパイシー。焦げた木材のヒント。砂糖。

味わい:乾いた木材。シロップ。蜜蝋と生姜、白胡椒、甘いスパイス。大福の白い部分。ミント、メロンが一瞬。ブラウンシュガー。フルーティでメロウ、仄かな苦みを伴う余韻。

好み:★7 75

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:長期熟成らしい落ち着きのある華やかさ、パイナップル、あっさりしたアップルパイ、レモン、ハチミツ、クリーム、ワックス、しめったダンネージ式のウェアハウス、奥にミントとフルーツガム。

味:滑らかなミディアムボディ、みずみずしく美しい、パイナップル、香ばしい熟れた麦芽、水飴、レモン、ハチミツ、ワックス、あっさりしたアップルパイ、全体をまとめるウッディさ。後口はゆるさを伴う甘みと暖かさで、余韻は長い。

総評:長期熟成らしい華やか滑らかさの中に、パイナップルやあっさりとしたアップルパイを感じさせる。秋の夜長にゆっくり楽しみたい、まとまりの良さが魅力的な1本です。

 

 

反芻:“あっさりしたアップルパイ” は面白いと思いました。同じものを指しているかは微妙ですが、自分の 大福の白い部分 との文化の違いを感じるところ。。

全体的に、不足感がありますね。

 

 

雑感:開いてくるのが楽しみ。

具体的に拾えないのですが、フルーツキャンディのようなコーキングされたフルーツの甘みがあります。

ここをもっと探れたら愉しそうなのですが、自分の感覚では至らず。

 

 

微加水すると、生姜シロップ、もしくは生姜湯のようなケミカルな甘みが大きくなり、

そしてミルキーさが顔を覗かせました。

 

今日現在では、ストレートの方が自分は好きですね。

 

ゆっくり開いてくるのを待ってみます。

 

 

 

それにしても、

25年熟成で、2万円台前半で、この味わい。

今日現在まだ残っているのが不思議です。

 

Twitter界隈で有名な人がアピールしたら、すぐに売り切れるんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

駒ヶ岳 寶常セレクション2020

ラベル情報:

駒ヶ岳

Hojo Selection 2020

Double Cask

Tsunuki Aging

Distilled Apr.2013 Cask Type Bourbon Brarel

Distilled May.2016 Cask Type Bourbon Barrel

[Finishing: Gin Cask]

Bottled: Sep.2020

54%

Distilled at Shinshu Distillery & Matured at Tsunuki Aging Cellar

Mars

 

香り:酸味のある甘み。あんこ、低い音の煙。オレンジの蜂蜜、黒糖。少しだけの粉っぽさ。ミント。

味わい:焦げ感を伴うまったりとした麦芽感。潮気、蜂蜜。ミントが鼻を抜ける。最後まで残るのは最初に感じた焦げた甘み。

好み:★7 73

 

 

雑感:津貫蒸留所で限定販売されている寶常セレクション。

「寶常」とは、津貫蒸留所に隣接しているビジターセンターになります。

昭和初期に建てられた本坊家旧邸を改装した建物。

 

 

蒸留所限定ボトルらしく、中身もその個性に沿ったものになっていました。

フィニッシュに使用されたジンカスクは、津貫蒸留所で造られている 和美人 の樽。

 

そのジンと飲み比べたら、共通のものを拾えたりするのでしょうか。

 

 

 

 

 

ロッホローモンド 10年 OMC JIS向け

ラベル情報:

LOCH LOMOND

PEATED

AGED 10 YEARS

DISTILLED MARCH 2006

BOTTLED JULY 2016

CHARGED FROM A REFILL HOGSHEAD

ref. HL12353

55.8%

EXCLUSIVE JIS BOTTLING

THE OLD MALT CASK

HANTER LAING

 

香り:溶剤っぽさ、シダ植物。ミント、ゼラニウム。干し草。潮気、乾いたピーティ。ジャガイモが浮かんでくる。

味わい:潮気、煙、消毒液、乾いた木材。薄く洋梨。スモーキーでモルティ、籾殻。ドライな食感。燻製したバニラ。僅かなオレンジの皮。オイル、シダ植物と唐辛子。

好み:★6 69

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

NOSE: SWEET PEACHES, APRICOT, SEAWEED, IODINE, AND PEAT.

(香り:甘い桃、アプリコット、海藻、ヨウ素、ピート)

PALATE: PEAT, BITTER CHOCOLATE, TOFFEE AND STEWED PRUNES

(味わい:ピート、ビターチョコレート、トフィー、煮詰めたプルーン)

FINISH: LONG AND DRY, WITH LINGERING PEAT SMOKE

(フィニッシュ:長くドライ、ピートスモークの余韻)

 

※ラベルより

 

反芻:絶対嘘やん…ってなりました汗。“甘い桃” はないと思うんですよね。自分に浮かんでくるのは、青い葉っぱの香りです。

 

 

雑感:ゆっくり味わうべきモルトかな。

かなりドライな味わいで、潮気とピートの主張が強いモルト

フルーティなニュアンスは薄いです。

短熟ハイプルーフの硬さもあって

 

自分は少し苦戦するかもしれない というのが最初の感想でした。

 

 

ただ、手元にあるとついまた注いでしまう不思議な魅力があります。

 

薄く漂う甘み。

潮気。

長く残る煙とシダ植物。

 

そして、

それらの奥にある、ピーティな麦芽をそのまま嚙み潰したような甘み。

 

時間をかけて味わっていると、

端的に感じた中に、複雑なテクスチャーがいるのが分かります。

 

 

良いモルトだと思います。

 

…美味しい とは少し別方向ですが(爆)

 

 

これはこれで、バーで飲むよりも、購入して1本抱えて愉しむべきボトルなのかも。

 

 

 

 

あと、

シガーモルトとは違いますが、煙草と合いそうな気もします。

 

 

 

 

 

嘉之助 3年 2018 蒸留所限定 #002

ラベル情報:

KANOSUKE

DISTILLERY EXCLUSIVE #002

Distilled June, 2018

Bottled January, 2022

Borbon × Calvados Cask

Un-Peated Malt

55%

 

香り:フレッシュなフルーツ。林檎飴、のど飴、固まった蜂蜜。若木の印象。

味わい:水飴、焼き林檎。蜂蜜、シナモン、白胡椒、生木の枝を折ったときのあの感じ。

甘くも爽やか。

好み:★7 78

 

 

雑感:面白かったです!

流石は蒸留所限定のボトル!!

 

焼き林檎 が自然に浮かんでくる、なめらかで濃ゆい甘み。

同時に感じる原酒の若さ。

 

カルヴァドスカスクだけではないのが、良い働きをしているのかなぁ

個性的過ぎない

飲みやすさも併せ持つ良いモルトだと思いました。

 

 

現地に行きたいですねぇ

 

 

 

 

 

ロッホローモンド? バイタルスパーク 12年 バッチ:クリスマス

ラベル情報:

VITAL SPARK

BATCH: CHRISTMAS

SINGLE MALT SCOTCH WHISKY

AGED: 12 YEARS

FINISH: SHERRY MATURED

51.5%

MAESOWSIDE BLENDING

 

香り:メロウ、カシス、ベリー系のジャム。煙草、潮気、スモーキー。林檎。消毒液。麦芽香がまったりと。

味わい:湿ったスモーク。カシスの砂糖煮。煙草、潮気、ハッカ。黒胡椒、スパイシー。プラム。乾いた木材。ピーティで収斂味の一歩手前の余韻。

好み:★7 71

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

Aroma - medicinal, sweet peat, berry jam.

(アロマ - 薬用、甘いピート、ベリージャム)

Palate - warming, with some nutty notes, salted liquorice, spicy figs and Christmas cake.

(味わい - 温かみがあり、ナッツの香り、塩漬け甘草、スパイシーなイチジク、クリスマスケーキが感じられる)

 

※ラベルより

 

 

ブラックチェリーの果実香から徐々にスモーク香が広がる。

メープルシロップ、ほのかにスモーキーでピートを感じる。

シェリーの甘さとロースト香が長く続く。

 

※通販サイトより

 

反芻:ラベルのコメントには近いように感じます。肝心の “クリスマスケーキ” は浮かんできていませんでしたが(苦笑)

逆に、通報サイトのコメントとは違っている印象。“ほのかにスモーキー” かなぁ。自分は結構強く感じたのですが。

 

 

雑感:メドウサイド・ブレンディング社はモルトマンの会社。

自分の中でモルトマンはかなり上位のブランドです。

シグナトリー・カスクストレングスやOMCもですね。

 

劇的な経験をしたか、平均したクオリティ、価格、そもそも買えるか…等々

誰かのボトラーズブランドを好きになった理由を聞くのは楽しいです。

 

 

このボトルも、おおよそ期待に応えてくれました。

 

おおよそというのは、

もう少し、フルーティな面を求めたところもあった為。(クリスマスエディションという響きにどうしても…)

ただ、冷静にスペック(12年熟成 や ヘビーピーテッド の辺り)を考えると、そもそもその期待がズレていたというのが正解でしょう。

 

きっと間違いのない品質です。

教科書の ピーティなシェリカスクモルト というページには載っていそうな1本。

 

 

 

ネットを眺めていたら、中身はロッホローモンドとの情報がありました。

そこで、手元にあった ロッホローモンド 10年 2006 OMC と比べてみたのですが、自分の感覚では判断適わず。。

 

そもそも、樽がシェリーとバーボン。双方とも樽の影響が大きく、つまり違いも大きくて

共通項を探そうにもピート香がそれを阻んでくるし。

 

正直な感想は、

同じと言われれば同じだし、違うと言われれば違うし、、、

といった感じ。

 

 

むずかしいです(苦笑)