ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ブナハーブン Bn4 エレメンツオブアイラ

ラベル情報:

Bn4

ELEMENTS of ISLAY

54.5%

 

香り:潮風、赤い果実、薬品香。ベーコン。魚介の出汁。メンソールも。

味わい:出汁感、潮気、とろりとしたピーティなモルトの甘み。メンソール。グレープフルーツのワタ部分。波飛沫に濡れた煙草。赤いフルーツが見え隠れしている。薬品香。少しだけの金属感、燻したバニラ。

好み:★7 78

 

 

雑感:練られてたというのか

じっくりと美味しいピートの旨味がありました。

 

エレメンツオブアイラでは初めての体験。

 

自分には、ボトリング当初からあるものではなく、瓶熟して練られたもののように思えました。

イメージですが、短熟ものからトゲが研磨されたような、それでいて幾らかは残っているような、そんなものを感じたのです。

 

 

それが正解だとしたら、

アルコールと時間の魔法は魅力的が過ぎますね。

 

 

 

 

 

トマーティン 34年 1976 ウイスキーエージェンシー&スリーリバーズ アートワーク

ラベル情報:

TOMATIN

AGED 34 YEARS

DISTILLED: 1976

BOTTLED: 2010

MATURED IN A SHERRY BUTT

51.1%

THE WHISKY AGENCY

THREE RIVERS

 

香り:落ち着いたモルト香、甘酸っぱいフルーツ感、パイナップル、ラズベリー、シナモン、ココナッツ。まだ硬い桃。フルーツティー。落ち葉のイメージが浮かぶ。チョコミント。微かなチョーク。

味わい:驚いた。

濃厚でとろりとした桃の果汁、ネクター。パパイヤ、パイナップルの酸味。デーツ。薬草系のスパイスや麦芽の殻感、樽の渋みがアクセントに。長く残る桃、皮すら感じるよう。

重たいだけではなく、果実の爽やかさを感じる。高揚した。

好み:★9 93

 

 

雑感:人生2本目のトマーティン 1976。

1本目はクロコダイルのそれ。

その時も感じたことですが、伝説的に語られるエイジものは蠱惑的を超えるなにかがありますね。

 

近年の流行で浮かんでくるのは、ベンネヴィスの1996年やボウモア90年代中盤でしょうか。

経験できるものは経験して

手に入るものは手に入れておけ

と過去の自分に伝えたくなります。

 

絶対に将来の自分が喜んでくれる。

 

 

このボトルに陶酔していて、そう感じさせられました。

 

 

 

 

 

 

リンクウッド 14年 2001 ベストドラム

ラベル情報:

Linkwood

14 Years

Distilled 2001

Bottled: 2016

Finished in a Springbank Sherry Cask

55.9%

Best Dram

 

香り:フラワリー、グラッシー、砂糖。蜜柑。乾燥させた牧草。モルティ。ベリー、凍らせた洋梨。メンソールも。

味わい:なめらかな甘み、焦げた麦芽の甘み。土っぽさ。舌がしゅくっとする感じ、ラズベリー、バター。フラワリー。白胡椒、ジンジャー、スパイシーなフィニッシュ。

好み:★7 71

 

 

雑感:当時幾らで買ったか覚えていないのですが

今では買えない価格になっていそうなボトルです。

スプリングバンクシェリカスクフィニッシュって、ラベルパワーが強いですよね。

 

それはともあれ

正直な話 自分にとっては、開封直後にハズレだと思った記憶のあるボトルになります。(自分の好みからは外れていたというのが正確)

 

開けたては溶剤っぽさが前面に出ていて、旨みのあるところが乏しかったのです。

 

ですが、今回改めて飲み返してみて、

面白いボトルだと感じました。

 

スプリングバンクらしさを見付けることは叶わないのですが、

乾いたスモーキーさに探してみたり

 

探しているうちに、

スペイサイドモルトらしい優しい華やかさが咥内いっぱいになっていることに気付いたり

 

杯を重ねて酔ってしまいます。

わるくないですね。

 

 

紆余曲折あったこのボトルとの付き合い、もうしばらく長く続けていきたいと思いました。

 

 

 

 

 

オスロスク 23年 1994 K&Lワイン ダグラスレイン オールドパティキュラー

ラベル情報:

AUCHROISK

23 GLORIOUS YEARS OLD

THIS SINGLE CASK WAS DISTILLED MARCH 1994

AND BOTTLED APRIL 2017

CHARGED FROM A REFILL HOGSHEAD

REF - DL11678

53.3%

SPECIALLY SELECTED FOR K&L WINES

OLD PATICULAR

DOUGLAS LAING'S

 

香り:甘酸っぱい、オレンジ、柑橘系。氷砂糖。樽由来のスパイス、ミント。水飴。

味わい:まったりとしている。餡子や水飴。バルサミコ酢。オレンジ、製菓用のラム。シナモン系のスパイス。

好み:★7 78

 

 

雑感:アメリカ向けのボトル。

甘酸っぱさが印象的でした。

その甘酸っぱさの表現に、自分的に新しいものが多かったのも印象的。

時折見かける表現ではあるのですが、バルサミコ酢 が自分から浮かんできたことは過去何回あったか。

また、通常のラム ではなく、製菓用のラム と感じたところも新鮮でした。

 

自分にとって経験の少ない趣向のボトルということが分かります。

 

 

1本手元に置いておきたくなりました。

 

 

 

 

追記(23/09/19):

 

 

香り:酸味あるフルーツゼリー、柑橘系、レモンも少し。粉っぽさ。砂糖。冷たいスパイス。ハッカ。

甘酸っぱさ、同時に冷えた甘みも香る。

味わい:フルーティなモルトのクリーム。焼き林檎、オレンジ、ハーブ香。バルサミコ酢。生姜やシナモンのスパイス。

まったりとした口当たりのモルトのクリームに、フルーティなテクスチャーが愉しめる味わい。

好み:★7 78

 

 

雑感:オスロスク。

恥ずかしながら、自分から注文したことはない銘柄です。

 

ですので、提示して頂けるととてもありがたい。嬉しい。

 

まぁこのボトルを飲んだ記憶は、その場では思い出せなかったのですが…(なさけない

 

 

過去の自分のノートを見直してはいないのに、バルサミコ酢 が共通していることに驚きました。

また、餡子 と 焼き林檎 も同じものを指していますし、なかなか満足のいくテイスティングになりました。

 

 

ただやはり、

このボトルは飲んだ(飲んでいない)の記憶やどう感じたかの記憶、

それらを確たるものにしないと成長は見込めませんよね。

 

同じところをぐるぐる回っているのと変わらない…。

 

 

もっと日頃から脳みそを動かさないといけません。

 

 

 

 

 

グレンロッシー 10年 花と動物

ラベル情報:

GLENLOSSIE

AGED 10 YEARS

43%

 

香り:フラワリー、蜂蜜や洋梨、白い花。砂糖。ジンジャー、芝生。爽やかな甘み。

味わい:スムースな甘みとスパイシー、ジンジャーシロップ。砂糖、白い花。薄めたモルトの甘み、焦げた牧草、ミント。薄く伸ばしたベリーやバニラも。余韻はすぐに薄くなるがそこから長い。

好み:★7 73

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

which has a fresh, grassy aroma and a smooth, lingering flavour.

(フレッシュで草のような香りと、なめらかで余韻の長い味わいが特徴です)

 

※ラベルより

 

反芻:具体的なところが薄いのでアレなのですが、その中でも “フレッシュで草のような香り” が合っていて良かったです。“なめらか” な味わいもその通りかと。

 

 

雑感:先日のシグナトリーのと飲み比べてみました。

 

シグナトリーはホグスヘッド表記なのですが…

 

色合いと同じく、味わいの違いもハッキリしていてます。

花と動物は、グラッシー。儚げとも。

シグナトリーの方は、バターっぽい。焦がした砂糖。

 

シグナトリーの後に花と動物を飲むと、溶剤っぽさを強く感じてしまうまで。

 

 

共通しているのは、

グラスを傾けて感じるフラワリー。

ミドルにある砂糖っぽさ。

フィニッシュにかけて感じる牧草。レモングラスのニュアンスも。

 

飲み重ねていると感じてくる、溶剤っぽさ(これにはもっと違う表現があるハズ)も共通しているような。。

これには、フラワリーに類するもののような印象もあります。

上手く伝えられていないですけど…

 

 

 

正直、別段好きな蒸留所ではなかったのですが

この数日で興味あるところになってきました。

 

小分け販売で見かけたら、間違いなく手を伸ばすと思います。

 

 

 

 

 

ロングモーン 12年 2007 蒸留所限定

ラベル情報:

LONGMOEN

THE DISTILLERY  Reserve Collection

SINGLE CASK EDITION

AGED 12 YEARS

KYS 11th May 2007

BOTTLED 15th June 2019

CASK TYPE 1ST Fill Butt

CASK No. 36519

59.4%

 

香り:砂糖漬けの林檎。シェリー樽熟成の良いところ。重めの樽香。カラメル、黒糖。硬めのブラックベリー。ハッカが心地よく。

味わい:カラメル、バナナ、オイリー。程よい樽の渋みに舌がくすぐられる。ブラックベリーの種、スパイス。

好み:★7 78

 

 

雑感:蒸留所限定らしいモルトとはこのこと

語れるほどの経験はないのですが、スコッチの蒸留所限定のシェリー樽熟成には悪いところが無いように思います。

シェリー樽の良いところばかりを味わえる贅沢なボトルになっていることが多いような。

今回のボトルも、それに外れない1本。

 

蒸留所限定(ハンドフィル)のボトルは、ハズレがないですね。

というか、当たりしかないですね。

 

 

オークションで高値がついていても欲しくなります。偽物の可能性があるので入札できませんが…

 

 

 

 

 

グレンロッシー 20年 1997 シグナトリー アンチルフィルタードコレクション

ラベル情報:

GLENLOSSIE

Aged: 20 years

Distilled on: 26.02.1997

Bottled on: 20.06.2017

Matured in: Hogshead

Cask No's: 1135 + 1136

46%

The Un-Chillfiltered Collection

SIGNATORY VINTAGE

 

香り:甘やかな香り。薄めた洋梨、水飴。レモングラス。優しく芝生。バニラと小さな白い花、焦げ感。

味わい:穀物の甘み、なめらか。バターなオイリー。洋梨、モルティ、籾殻。焦がした砂糖。スパイス、レモングラス。グラッシー、ジンジャーな余韻。

好み:★7 78

 

 

雑感:スペイサイドらしいと思えるモルト

グラスを傾けて口に流し込む瞬間に、フラワリーな香りが鼻をくすぐります。

 

教科書にある、スペイサイド=花のような、若草のような を象徴するかのよう。

ブライドで蒸留所名は当てられないまでも、地域は当てたくなるモルトです。

 

 

 

それにしても、スペックを見て驚かされました。

20年熟成でしたか…

今だとバカ高いんでしょうね。

 

今日あるボトルは明日のオールドボトル を実感させられます。

まだほんの5年ほどの話ですが(笑)