ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

シークレットスペイサイド 29年 1992 TWC

ラベル情報:

Distilled at A SECRET SPEYSIDE Distillery

Aged 29 Years

Distilled 1992

Bottled in : 2021

Hogshead

Cask No. 236074

48.1%

THE WHISKY CREW

 

香り:青林檎。洋梨やシロップ、枯草。ミント。

味わい:デーツ、煮詰めた赤い木の実。甘酸っぱい。ハーブやスパイス、植物ちっく。

色気や派手さはないけれど大人な印象。

好み:★7 78

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香りはダンネージ式ウエアハウスの木と土の香りをしっかりと蓄えながらもエステリーでパイナップルのようで、かつ『お香』を連想させるような長期熟成でしか得られない複雑で優雅なアロマを携えています。それでいて30年近い熟成ながらまだ生き生きとしており、それがペパーミントのような爽やかな香りとなって鼻先をくすぐります。

味わいはしなやかな舌触りで、熟し切ったとてもとても甘いフルーツの味わいに満ちています。洋梨、黄桃、熟れた柿、アプリコットのような果汁たっぷりのジューシーな甘さから、徐々に白コショウを振ったパイナップルのような爽快なフルーティさへと変遷していきます。長期熟成スペイサイドを見事に体現する、フルーティな甘さが溢れる素晴らしい味わいに仕上がっています。

素晴らしい長期熟成のシングルモルトに出会うとき、しばしばそれが麦で出来ているお酒だということを忘れてしまいます。それほどにフルーティで深く優雅な味わいは、長期熟成のシングルモルトでしか成し得ない、まさにモルトウイスキーの真骨頂と言える産物です。90年代蒸溜の原酒も手に入りづらくなってきました。熟成酒の醍醐味をこの1本で存分にお楽しみください。 

 

 

反芻:ひとつひとつのテクスチャーは合っていそうですが、トータルで感じる印象は違ったようです。オフィシャルのコメントは艶やかが伝わってきます。対して自分は、色気や派手さはない と逆の印象。

面白いです。

 

 

雑感:One of only 35 bottles!?

樽の液漏れがあり、35本しかボトリングされなかったボトルです。

 

メルマガを読んだ際に、希少価値に舌舐めずりせずに、管理が甘い証左では?となった自分は天の邪鬼でしょうか(苦笑)

 

ただ、飲んでみたいと思ったのも本当です。

今回紹介してもらってテンション上がりましたし(笑)

 

 

中身は素直に美味しいモルトでした。

果物というよりも木の実のイメージが浮かぶ、素朴さが基盤にある甘み。

長熟ならではの重心の低さ。

 

とても良いと思いました。

 

 

でも、ちゃんと管理されていたら、さらに良くなっていたのかなぁ

 

 

 

 

追記(23/09/26):

 

 

香り:麦芽の香り。洋梨のシェイク、林檎。仄かなスモーキー。ミントも。

大人しい香り、品があるとも。特徴は挙げにくいが、洋梨が印象的。

味わい:洋梨や林檎のシロップ、モルトのクリーム。白い花。ハーブよう。生姜。余韻に残るのはフルーツの甘酸っぱさ。

派手ではない、甘酸っぱいフルーティなモルト

好み:★7 77

 

 

雑感:やっぱり華やかさとは違う気がしました。

もちろん美味しいのですが、オフィシャルのコメントから伝わってくる空気感とは違うような気がして…

 

文章の上品さに引っ張られているのかも知れません。

 

 

色々な読み物を自分の中に取り入れないといけませんね。

読むにしても書くにしても

 

子供の頃は読書が大好きだったのにな。。

 

 

 

 

 

ワールドブレンデッドモルト ブランドブラン ビハインドザカスク

(画像引用:BLANC DE BLANCS | BEHIND THE CASK | Official Web Shop

ラベル情報:

BLANC DE BLANCS

THE WORLD BLENDED MALT WHISKY

50.6%

BEHIND THE CASK

 

香り:レモン、黄色い花。瓜系の甘み。シロップ。ナッツと少しのゴムっぽさ。ヨーグルト。すりおろした林檎。

味わい:短めにモルティ、スパイシー。蜜蝋。バニラ、白い花。洋梨。シロップ。溶剤感、乳酸菌。

スムースな味わい。

好み:★6 67

 

 

雑感:BLANC DE BLANCS はシャンパーニュ用語で白葡萄ワインの意。

シャンパーニュをイメージしてブレンドされたワールドブレンデッドモルトです。

原酒も樽の影響の少ない白系をセレクトされたとこのこと。

ボトルにもワインのそれが採用され、開封にはコルクスクリューが必要。

 

 

 

という訳で、本商品のデザインコンセプトを活かすハイボールにもチャレンジしました。

 

もっと綺麗に撮りたかったのですけど

 

 

なるほど。ハイボールでより良さが分かります。

 

フルーツを浸したシロップのような、なめらかでコクのあるフルーティさがメインに。

口当たりは優しく、中間はなめらか、でも余韻は確かにハイボール

 

良いです。

 

 

自分のテイスティングノートはストレートでのものですが、

スムースな味わい。

主張の弱いウイスキーにありがちな嫌なところも少なく

それもまた美味しいブレンデッドモルトでしたが、ハイボールで本領を発揮しますね。

 

 

 

オフィシャルサイトの写真は、これまでのウイスキーから一線を画すイメージ。

頭でっかちになりがちな我々愛好家からは眉をひそめられる向きもあるのではと想像します。

 

開拓しようとしている場所は難しい土地にも思えますが、

高級ハイボール(用のボトル)が楽しみ方のひとつとして選ばれるようになったら良いですね。

 

 

 

 

 

グレンファークラス? シークレットスペイサイド 13年 2008 ヘンプスパロー 發

ラベル情報:

A Secret Speyside Distillery

Didtilled in 2008

Bottled in 2021

Aged  13 years

1st fill bourbon barrels

56.8%

Hemp Sparrow

 

香り:ミントとシロップ、砂糖。瓜系の甘み。冷たいスパイス。仄かに乾燥させた牧草。

味わい:こってりとしている。蜜蝋、ミント。バター。咥内がコーキングされるよう。シトラス、瓜系の果物と薬草の甘み。バニラのアクセント。強くスパイシー。

好み:★7 76

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:ハチミツ、ホワイトチョコレート、細引きコショウ、ホワイトムスク
味わい:蜜入りリンゴ、ゴールデンキウイ、バニラウエハース、ハチミツ、オーク、ミルクココア

 

※通販サイトより

 

反芻:ホワイトムスク” は香水や石鹸に使用される官能的な甘い香りを指すようです。ソーピーやパヒュフューミーに属するものと思います。ただ、このボトルはそんなにガツンと来るものはありませんでした。…それとも、自分が コーキングされる と感じたものがそれ?

それにしても、全体的に違っている感がりますね。納得できたのは “バニラウエハース” と “オーク” の辺りかな

 

 

雑感:買い逃したものが行きつけのお店にあった幸せ

グレンファークラスのバーボンバレルということで、情報を見た時から 購入したい! となったボトルです。

ですが、巡り合わせが悪く…

 

そんな傷心が癒されていない状態で

「もしかして、あのボトルってあります?」「ありますよ」の会話が出来た時の喜びは筆舌に尽くしがたいですね。

 

 

 

購入したいと思ったのは、ホワイトファークラスに共通するものに期待したから。

 

飲んだ結果は、共通項の発見はなかなか難しいところでした。

熟成期間もボトル内で練られた期間もそもそも樽からして全く違うので当たり前なのですが。(でもその中から共通するものを見付けたかったのです)

 

自分が感じたイメージは、

やや硬く、乳製品の油分を覚えるような食感。

バーボン樽熟成らしい味わいのモルト

 

瓜っぽいものを拾えたのは嬉しかったのですが、迎えにいった感も否定できませんし。

 

もう少し開いたら、もっと拾えるものが増えるでしょうか。

楽しみです。

 

 

 

このボトルは、単品で飲むよりも、ファークラス同士で飲み比べをしたくなります。

その中にある共通の項目をファークラスの原酒の個性として拾い集めたい。

絶対に面白いですよね。

 

 

あゝやっぱり手元に欲しい!!

 

 

 

 

 

モートラック 14年 2007 麻屋商店 ハンターレイン ヘップバーンチョイス

ラベル情報:

MORTLACH

AGED FOR FOURTEEN YEARS

DISTILLED IN 2007

BOTTKED IN 2021

FILLED FROM A SHERRY BUTT

52.9%

ASAYA EXCLUSIVE

HEPBURN'S CHOICE

HUNTER LAING

 

香り:黒糖、樹液、クローブ系のスパイス。オーキー、硬めのシェリー樽の甘み、ナッティ。ソーダ

味わい:強い樽の香り、渋みと粘り。スパイシー、ローストしたナッツ、甘酸っぱさ、シーズニングシェリー樽の癖。ゼラニウムユーカリ、シダ植物。ジンジャー。飲み込んでからも渋みと粘りを舌の上で愉しめる。

明るく軽やかとは反対、落ち着いた印象。

好み:★7 72

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:シダーウッドと黒蜜の繊細な香り立ち。
ぶどうのタルト、あんず、アルマニャック、メンソール、マジパン、ラズベリージャム、湿った土、合鴨の燻製。
味わい:コクのある口当たり。
黒蜜、ホワイトペッパー、巨峰、オレンジのわた、ベリームース、デーツ、コーヒー、栗の渋皮煮。
余韻:雨上がりの森と土、スモークサーモンの香り。
ベリームース、黒糖、ホワイトペッパー、ぶどうの皮、胡桃、カカオニブ、カラメル。
優しいスモークと、ラズベリー。オイリーでビターな余韻が長く続く。

コメント:開栓後2〜3週間でテイスティングを行いました。
開栓時から黒蜜のコクのある甘さ、巨峰やベリー系のフルーティさと、少しクセのあるモートラックらしい個性を感じる事が出来ました。開栓時の香り立ちは優しく繊細でしたが、時間が経つにつれモートラックらしい複雑で個性的な香り立ちとなりました。
飲むタイミングやグラスの形状、温度の違いにより違った香りや味わいがあり、繊細で複雑な味わいが長く楽しめる1本だと思います。
時折、モートラックの個性と合わさったシェリー樽熟成らしい味わいもありますが、時間経過と共に弱くなり、このボトルの個性として楽しむ事が出来ました。
度数がほどよく落ちている事もあり飲み方は、そのままのストレート(ニート)がおすすめです。
モートラック蒸溜所らしい個性が十分に感じられる面白さがあり、色々な方々に楽しんで頂きたい思いから選んだ1樽です。ゆっくりお楽しみ頂ければ幸いです。

 

モートラック2007 14年 for ASAYA

 

反芻:“シダーウッド” と シダ植物 は別物ですよね?苦笑。オフィシャルのコメントが頭に残っていたのではないのですが、ニアミスに笑ってしまいました。ですが、“湿った土” や “雨上がりの森と土” といったところには、同じものを拾えていると感じます。

“コーヒー” や “栗の渋皮煮” 等、膝を打つ表現も多々ありました。オフィシャルのテイスティングは、開封後2~3週間経ってからとのこと。これからが楽しみです。

 

 

雑感:麻屋商店 PB第4弾

ベンロマック、ビッグピート、グレンアラヒーと続いてきた麻屋商店さんのPBですが、

今回も購入することが出来ました。幸運なことです。

 

HPには “第3弾グレンアラヒーは、近年系のウイスキーをコンセプトに選び、第4弾モートラックは、クラシカルなウイスキーをコンセプトに選びました” とあり、

実際その意図が伝わってくるような味わいでした。

 

自分なりに受け取ったのは、

コクの割合、そして味わいの高低といったところなのかな と。

 

華やかさとはまた違う根の張った味わい。花というよりも花茎。

高音ではなくて中低音。

紹介する友達は選ばなくてはいけない。

そんなイメージ。

 

とはいえその中にも、

時間が経って開いてきたら、フルーツのテクスチャーが自分にも拾えそうな気配も確かにあって

それもまた楽しみにしているところです。

 

 

 

最後に、

各種飲食店に先行販売があった今回のボトル。

今世に珍しい、試してから買えるPBとして頂いていました。

 

ありがたいことです。本当に m(_ _)m

 

 

 

 

 

ラフロイグ 25年 2020ボトル

ラベル情報:

LAPHROAIG

AGED 25 YEARS

MATURED IN BORBON CASKS

49.8%

 

香り:レモン風味、水飴、潮気。塩素。籾殻。白い甘み。煙草、乾いたスモーキー。

味わい:潮気、磯部のワカメ。レモンシロップ。樽由来と思われる苦み。その下の方からなめらかな甘みがじわっと、蜜、ひと欠片の金属片。余韻にはラフロイグらしい薬っぽさも。

好み:★7 78

 

 

雑感:間が空いていた 25年 ですが

数週のうちに続けて飲むことが出来ました。

巡り合わせってこんなものなのかも知れませんね。

 

 

さて中身の話。

意外なほどにジューシーなテクスチャーがありませんでした。

スモーキーさも仄か。

 

印象的だったのは、レモンのイメージ。なめらかな甘み。

 

状態は瓶底も底でしたが、抜けた印象ではなく、こういった個性だったのかな と想像します。

 

 

 

色々疲れていたので、

求めていたものが高過ぎたところもあるかもです。

 

 

 

 

 

マノックモア 12年 花と動物

ラベル情報:

MANNOCHMORE

AGED 12 YEARS

43%

 

香り:蜂蜜、ジンジャー。白い花。蝋。シロップ。なめらかな甘み。

味わい:ジンジャーシロップ、白い花。蜂蜜、洋梨、青林檎の果汁。ナッツをひと欠片。スムース。メロウ。程なく麦芽の白い甘みが膨らんでくる。

好み:★7 73

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

Mannochmore single MALT WHISKY has a light, fruity aroma and a smooth, mellow taste.

(マノックモアは、軽やかでフルーティーな香りと、なめらかでまろやかな味わいが特徴です)

 

※ラベルより

 

反芻:コメントの通りのイメージに感じられました。特別派手なところはないけれど、それがいいウイスキー

 

 

雑感:古典的?で好きです。

自分がこの手のウイスキーを愉しめるようになったのは、しばらくしてからだったなぁ などと振り返ったりしました。

 

山崎から始まり、タリスカーと出逢い、アイラ系に傾倒していったのが自分の歴史なので

この、スペイサイドらしいジンジャーシロップやフラワリーな甘みには物足りないとすら思ったものです。

 

年を取ったのか、

舌が繊細になったのか、

とまれこの甘みをゆっくり味わえるようになったのは幸せなことです。

 

 

 

 

 

グレンフィディック 21年 100周年記念ボトル

ラベル情報:

Glenfiddich

21 YEAR OLD

43度

 

香り:蜂蜜と乾燥させた牧草。青林檎。甘酸っぱさと微かな土の香り。モルトの柔らかい良い香りがする。

味わい:オールディなモルトの甘み、妖艶とも。青林檎、デーツ。スパイス、お粥。麦芽の殻。

好み:★8 82

 

 

雑感:1987年 グレンフィディック蒸留所100周年記念のボトル。

ウェッジウッド製の陶磁器ボトルになります。

 

可愛らしい水色。勿忘草でしょうか。

 

 

中身も、流石に旨味のある良いモルトでした。

これまでの巡り合わせで、フィディックに自分の好みものは少ないと考えていたのですが、このボトルはとても好きです。

 

グレンフィディック オリジナル が目指したのはこの方向なのでしょうか?

ならもっとコクがないと…

 

 

 

 

(恥ずかしいところも多々ありますが、よろしければ)