ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ラガヴーリン 11年 オファーマンエディション ギネスカスク

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ラベル情報:

LAGAVULIN

AGED 11 YEARS

46%

FINISHED IN GUINNESS CASKS

OFFERMAN EDITION

 

香り:甘い燻製肉、ラガヴーリンらしさに砂糖を足したよう。麦芽香。ビールの香り。消毒液。遠くに潮風。

味わい:甘くモルティ。蜂蜜をかけた燻製肉、潮気、薬品香。煮干し、黒糖をいれたコーヒー。濡れた葉巻。喉を過ぎるとギネスビールの香りが漂う。

好み:★7 73

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

a glorious adventure in ‘sweet peat’ through the combination of the intense peat and charred wood notes of Lagavulin with the roasted coffee, dark chocolate and sweet caramel notes from the Guinness casks. 

ラガヴーリンの強烈なピート香と焦げた木の香りに、ギネス樽のローストコーヒー、ダークチョコレート、甘いキャラメルの香りを組み合わせた、「甘いピート」の輝かしい冒険の物語)

 

 

反芻:おおよそ合っていると思います。特にコーヒーのニュアンスを挙げられたのが嬉しいです。

本当に、ラガヴーリンの燻製肉とギネスの甘みが混在となったモルトです。

 

 

雑感:道を逸れることにしました。

しばらくジャパニーズ編でいこうと考えていたのですが。

前回の イチローモルト 秩父エディション2020 を飲んで頭に浮かんだのがこのボトル。

同じ黒ビール樽でのフィニッシュ。飲み比べしない手はないだろうと

 

 

 

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はてさて

 

比べるとはっきり感じるのは、ラガヴーリンの方が黒ビールのニュアンスを多分に含んでいること。

 

イチローモルトは苺ジャムや洋梨、スパイスを感じさせながら、比べるとハイトーンな甘み。

ラガヴーリンは落ち着いたというか、果物ではなく穀物的な甘み。そしてピートの甘み。

 

苦みという表現は共通しながらも、

イチローモルトはホワイトオークっぽさ、ラガヴーリンは黒ビールらしさを覚える。

 

 

や。この2本、面白いほど別物です。

 

似てるかと思って飲み比べたのですが、全く予想外の結果(大汗

でも試さないと分かりませんから。

 

原酒の違いは当然として、

度数の違いもあるでしょうし、元となった黒ビール樽の質の違いもあるでしょう。

(そもそもビール党の方からすれば、インペリアルスタウトとギネスビールを同じにするな!と怒られるのかな)

 

 

ともあれ経験してみて良かったです。

 

 

 

 

 

イチローズモルト 8年? 2010 秩父エディション2020

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ラベル情報:

Ichiro's Malt

CHICHIBU

CHICHIBU EDITION 2020

Distilled in 2010 ※裏ラベルより

Bottled in 2019 ※裏ラベルより

Cask Type : Imperial Stout Cask Finish #2869

Barley Type : Tipple ※裏ラベルより

57.4%

 

香り:ナッティ、コーヒー、黒ビールの香り。苺ジャム、洋梨。バニラや鉛筆。クミンシード。

味わい:甘い樽香とその渋み。黒ビール感。低い位置にバナナ、青いメロン、芝生。中層には生姜やクミンシードのようなスパイス、爽やか。イチローモルトらしい甘みが現れて、樽の渋みと共に長く続く。

好み:★7 76

 

 

雑感:秩父地域限定販売のボトル。

ラベルは秩父銘仙を着た女性。そして秩父盆地、雲海がモチーフにされています。

 

構成はインペリアルスタウトのカスクフィニッシュ。

所謂黒ビールです。

 

自分は昔、ピルスナーは飲めないけどスタウトならいけるという時期がありました。

ギネスとか。

味わいがしっかりしていて美味しいですよね。

 

 

そんなインペリアルスタウトカスクでフィニッシュされたこのボトル、

やはり樽の影響が大きいかなぁという印象。

空けたグラスからも黒ビールを想わせる香りがします。

 

以前も似たようなことを言ったのですが、自分はカスクフィニッシュで前のお酒の影響を強く感じるものが得意ではなく。

評価が難しいです。

(嫌いではないのです。そのお酒を飲みたくなってしまうため、脳がバグるような。美味しいのに満足感が落ちてしまう感じがしてしまい)

 

 

このボトルも、スタウトの香りや苦みとモルトの甘みの混在を愉しめる方には堪らないのではと思います。

実際、とても美味しいです。

それでも自分は今回も黒ビールを飲みたくなりました。

 

 

ただ、フィニッシュの影響が大きいボトルでも

数年置いておいたら香りが馴染んでとても飲みやすくなったものを知っているので、

このボトルもじっくり愉しんでいこうと思っています。

絶対美味しくなる確信がありますから。

 

手元にある贅沢ですね。

 

 

 

 

 

イチローズモルト&グレーン ホワイトラベル

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ラベル情報:

Ichiro's Malt & Grain

World Blended Whisky

46%

原材料/モルト グレーン

ロット番号: 154 ※裏ラベルより

 

香り:香りは仄か。木の香り、グレーンののぺっとした甘み。スパイス。溶剤感も。

味わい:なめらかに甘い。若い木の香り、スパイスの刺激。バナナチップス。微かにのど飴も。緩やかな甘みが残る。

嫌みなところのないスムーズな味わい。

好み:★6 65

 

 

雑感:多種多様な飲み方で

今回はストレートで味わいましたが、色々な楽しみ方のできるボトルと思います。

濃いめのハイボールや水割り等。

 

どちらかというと、そちらが本命なのかな。

 

 

自分のオススメは、ハイランダーイン秩父式?のお湯割り。

ホワイトラベルを前割りして、それを燗にするというもの。

 

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なめらかに甘く、ほっとする味わいでした。

本格的に燗にする設備はなくても、適当な容器と鍋でチャレンジする価値はアリです。

 

 

 

 

ウイスキーから話はズレますが、

冬になると、ついつい酒燗器を検索してしまいます。

 

日本酒の燗、種類を選べる居酒屋ってなくって。

自分の好きな人が日本酒をぬる燗で飲んでいたので、自分もそれに憧れているところがあるのですが

吟醸酒はNG、純米酒ならOKという常識があるようです)

 

手元に酒燗器があったら、どんなお酒でも気兼ねなく燗を愉しめますから。

 

 

 

もうひとつ欲しくなるのは、火鉢。

火のある生活って魅力的ですよね。

 

赤々と燃える炭を観ながら1杯をじっくり呑みたい。

夢ですね。

 

 

でもどちらも最後の一押しが出来ない。

小市民な自分です。

 

 

 

 

 

イチローズモルト ダブルディスティラリー

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ラベル情報:

Ichiro's Malt

Double Distilleries

46%

ロット番号:103 ※裏ラベルより

 

香り:香りは大人しめ。グラッシー。木の実、バナナチップス。アルコール感も。

味わい:ウッディでグラッシー。まったりとした甘みとスパイス。バナナクリーム。仄かにベリー系の甘みも。

好み:★7 72

 

 

雑感:羽生蒸留所の原酒を使用したボトル。

そろそろその原酒が枯渇するといわれて久しく、今ネットで高騰しがちなボトルの1本ではないでしょうか。

この先出逢えるとも限りませんから、チャンスは逃しちゃいけませんしね。

苦言を呈してる人だって1本は抱えているような気がします(笑)

 

 

中身の方は、開封直後のためか注ぎたては硬い印象。

ですがしっとりとした樽香が良い感じです。

 

時間をかけて飲むと甘みも豊かになりそう。(記憶にあるイメージはもっと甘かったのでまず間違いないかと)

 

 

ミズナラウッドリザーブが飲み飽きないボトルなら、

ダブルディスティラリーは飲みやすいボトルと言えると思います。

 

 

 

 

 

イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ

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ラベル情報:

Ichiro's Malt

Mizunara Wood Reserve

46%

ロット番号:59 ※裏ラベルより

 

香り:ウッディ、バニラ、枯草のよう。ドライオレンジ、ファイバーパイナップル。イチローモルトらしさも感じる。

味わい:乾燥させた木材、甘い渋み。砂糖漬けのレモン。微かなラベンダー。乾煎りしたバナナチップス。薄めにバニラ。若木っぽい、樽由来?の癖のある甘み。スパイシー。土のイメージ。粘り気があり、同時に口の中が渇く感じ。

好み:★7 71

 

 

雑感:飲みやすくて美味しいです。

自分の知ってるイチローモルトのニュアンスも浮かんできます。

これはブラインドテイスティングでも当てたいなぁ(せめてイチローモルトとは…)

 

 

中身はウッディ。木の香りが心地よいモルトです。

麦と樽で出来上がるお酒だと実感できる印象。

 

収斂味とまでは言いませんが、フィニッシュに感じる口の中が渇く感じ、舌が痺れる感じもあります。

自分はそこも含めて好みです。

これも樽由来なのかな。

 

ピーティでもないのに飲み飽きない、良いボトルだと思います。

 

 

 

いやでも、ここにピートのニュアンスが加わったらより好きになりそうな気がします。

これもまた本音。

 

 

 

 

 

イチローズモルト ワインウッドリザーブ

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ラベル情報:

Ichiro's Malt

Wine Wood Reserve

46%

ロット番号:039 ※裏ラベルより

 

香り:ワイン樽熟成の硬い甘い香り、ウッディ。カシス。プルーン。紫蘇。

味わい:カシス、黒胡椒。バター。緑茶の出がらし。ワイン樽由来の甘み、シロップ、フルーツソース、カスタードクリームの後味。プラスチックや除光液のニュアンスも拾える。

好み:★6 63

 

 

雑感:好みによるところが大きいと思います。

自分は赤ワイン樽で熟成されたモルトが苦手なようです。

 

独特の甘みを強く感じてしまって。

コーキングされているような、肉料理に使われるフルーツソースのような、、、もっと言うと石油の匂いような、癖がありませんか?

 

でも赤ワイン樽で追熟されるモルトって多いですよね。

つまり好ましく感じる人が大半という事。

 

私も好きになりたいです。

 

 

赤ワインそのもので感動的な出逢いをしたらまた変わるのでしょうか。。

 

 

 

 

追記(23/09/02):

 

ラベル情報:

ロット番号:90

 

香り:焦げ感、オーキー。白胡椒。バニラ、バナナクッキー。枯草。めたっとした甘み。加水のニュアンス。

味わい:餡子。プルーン、焼き林檎の皮。煙草。白胡椒、クローブ、甘やかなスパイス。ワクシー、咥内がコーキングされる印象。

好み:★6 65

 

 

雑感:苦手だなという気持ちと、色々拾えているという愉しみが半々くらいでした。

ワイン樽(とそれを思わせる樽)のモルトを続けて飲んだので、こちらのボトルに原点回帰してみました。

現在も、このボトルに代表されるワイン樽の表情は苦手です。

ただそれでも、色々なワイン樽を飲んでみたいという興味は持つようになりました。

何事も好きになった方が良いですものね。

 

少し置いてからまた飲んでみたいと思います。

 

 

 

 

 

山崎 NA 10年代流通

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ラベル情報:

山崎

43%

 

※ブラインドテイスティングでの記録

香り:オレンジ。まったりとした甘み、デーツ。薬草香。乾いた焦げ感。バニラも少し(もしくはワクシー?)

味わい:優しい甘み、直後にスパイスとハーブの刺激。硬めの蜂蜜。バニラ。樽香が軽やかに。

予想:スキャパ? クライヌリッシュ? わからない…

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

やわらかく華やかな香りに潜むイチゴのような香りはワイン樽熟成モルト原酒がもたらし、甘く煌めくような、なめらかな広がりはミズナラ樽熟成モルト原酒が加わることによって生まれる。

香り:苺、さくらん

味:蜂蜜、なめらかな口あたり、広がりを感じる甘み

フィニッシュ:甘いバニラ、シナモン、綺麗で心地よい余韻

 

 

反芻:“苺” や “さくらんぼ” 、あるかな? “やわらかく華やかな香り” はその通りと思いました。“蜂蜜” も確かに。

 

 

雑感:判断した流れについて(判断出来てないけど)

香りで、独特の甘みがあるなと感じました。ただここではなにも判断できず。

 ※知ってから感じると、この時点で山崎とあたりを付けられそうな気がします。

 

 

ひと口飲み込んで、甘みとスパイスやハーブのニュアンスを感じたところで浮かんだのはスキャパ。

ですがすぐに違うと判断。

 ※正直な話、これは小分けしたボトルのなかにスキャパがなかったと記憶していたから。テイスティングによるものではありません。(個人でのブラインドテイスティングする限界ですね。でもま仕方なし)

 

もう少し記憶を探って、次に浮かんだのはクライヌリッシュ。

クライヌリッシュが浮かんだ途端、香りに感じたバニラがワクシーにも思えてきました。

 ※この感覚の変化は面白いというか、恥ずかしいというか、悩ましいというか、、、

ただ、クライヌリッシュはもっと内陸系のピート香を感じた覚えがあるので、クライヌリッシュでもないと判断。

 ※これはテイスティングによる判断ができたと言って良いと思っています。

 

 

それ以降は混乱。というかどこの名前も浮かんで来ず。

ギブアップとなりました。

 

 

 

山崎 NA と確認してからテイスティングすると、途端に独特の雰囲気が山崎のそれだと感じるから単純ですね。

情報のウエイトの大きさを感じさせられました。

 

素直に悔しく、そして恥ずかしいですね。