ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

イチローズモルト&グレーン 505

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ラベル情報:

Ichiro's Malt & Grain

Woeld Blended Whisky

505

原材料:モルト、グレーン

50.5%

 

香り:ナッティ、丸っこいイメージ。どんぐり。硬めのバナナ、ミントとスパイス。ツンとする。蜜蝋や樹液。

味わい:なめらかなグレーンの甘さ、軽やかな木の香り、腰のあるナッツ。蜜蝋、薄めた蜂蜜、スパイス。ユーカリ、若草のような爽やかさ。バナナ、熟した林檎、キウイが少し。濃い樽香とナッツオイル。

好み:★7 73

 

 

雑感:コロナ禍に苦しむバーや販売店のために販売されたボトル。

現在は終了してしまっていますが、当時臨時の販売免許を得ていたバーならボトルを販売出来て。もちろんバーで提供することも出来て。

 

凄いですよね。

イチローズブランドの力を活かしたこれ以上ない応援だったと思います。

ベンチャーウイスキーが業界の方々に好かれているのも理解できます。

 

もちろん、自社の設備を使って消毒用アルコールを製作販売してくれた各酒造メーカーのことも忘れてはいけないですね。(日本政府はすっかり忘れているみたいですが怒)

 

 

 

閑話休題。落ち着いて中身の話。

自分は、ワールドブレンデッドウイスキーと表記されているものに良いイメージがないです。

と言うのも、アメリカンが入るとどうしてもそれが勝ってしまうと感じていて。

(キリンの陸という、それを活かしたボトルにも出逢えたのですが)

 

 

そんな中でこの505、なめらかさやミントのニュアンスも強いですが、モルティな印象も残っていて。

アメリカンのそれに負けていません。

 

ブレンド技術の妙というやつでしょうか。

 

 

ただ、繰り返し飲んでいたら

ストレートでは飲み疲れてしまうのも本当。

 

1杯だけのストレート。

もしくはハイボールやロックに合わせたブレンドではないかと感じました。

 

バーでの提供に照準を合わせているのかな。

 

 

 

 

(よろしければ)

陸も美味しくて好きです。

 

 

 

 

以下余話。

一時ネットに流れていた 505 = SOS を意味しているという噂は違うらしいです。

 

 

余話2

THE SHARE BAR のサービスが終了してしまいました。

とても残念です。

一定の役割を終えたのかなぁ

 

色々なボトルを愉しめたり、色々なバーの名前を知れたり

とても良い経験をさせて頂きました。

 

感謝しています。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

ボウモア 10年 デビルズカスクⅠ

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ラベル情報:

BOWMORE

THE DEVIL'S CASKS

SMALL BATCH RELEASE

AGED 10 YEARS

MATURED IN FIRST FILL SHERRY CASKS

56.9%

 

香り:ハッカ、明るい葡萄。優しい甘み。落ち葉。モルティ。土の香り。

味わい:熟して旨い。葡萄、辛味、ボウモアと分かるピート香。微かなパフュまたはフローラル。中層にモルトの甘み。葡萄が長く続く。

好み:★8 83

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

Breath in dark fruits, birch tar, the seductive warmth of old leather, brandy, fruitcake and maple syrup

(ダークフルーツ、白樺のヤニ、古い革の魅惑的な暖かさ、ブランデー、フルーツケーキ、メープルシロップの息吹)

Sip rich fruitcake, tarry chocolate, lingering dark fruits, tobacco and angelica root

(豊かなフルーツケーキ、タール状のチョコレート、余韻のあるダークフルーツ、タバコ、セイヨウトウキの根の味わい)

Savour the exceptionally long, full-bodied finish.

(素晴らしく長い、フルボディのフィニッシュを味わってください)

 

※裏ラベルより

 

反芻:合っているかな?今回もまたよく分からないです。“ダークフルーツ” は納得できるところも大きいのですが、自分はもっと活き活きと感じました。

 

 

雑感:Ⅲに続いて初代も味あわせて頂きました。

幸運なことです。

Ⅲとは違ってこちらには10年の表記も付いています。

 

 

ボウモアとは分かるのにあまりスモーキーとは感じない。土のイメージ。

不思議な印象のモルトでした。

 

 

オフィシャルのコメントと照らし合わせながら、もう一度味わいたいです。

 

 

 

 

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僥倖。

 

この後、インスパイアード デビスルカスク も販売されるのですね。

評価の高さが伺えます。

 

 

 

 

 

ボウモア デビルズカスクⅢ

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ラベル情報:

BOWMORE

THE DEVIL'S CASK

LIMITED RELEASE Ⅲ

DOUBLE THE DEVIL / A MARRIAGE OF  FIRST FILL OLOROSO & PEDRO XIMENEZ SHERRY CASKS

56.7%

 

香り:籠った葡萄の甘み、少しひねた印象。ぬくくて弱い煙。メンソール。マスカット。高い音の樽香。

味わい:重厚な甘み。甘い煙。葡萄、マスカット。メンソール。焚火。モルティ。

好み:★7 79

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

Breathe in a cornucopia of rich, dark exotic fruits, sultana, mango and raisin, fused with earthy angelica root and treacle toffee

(サルタナ、マンゴー、レーズンなどの濃厚でダークなエキゾチックフルーツと、セイヨウトウキの根とトリークルトフィーなどのアーシーな香りが融合したコルヌコピアをお楽しみください)

Sip the smooth, rounded taste of date oil, chocolate fudge and salted treacle, warmed by orange-laced Aruba coffee

(デーツオイル、チョコレートファッジ、塩漬けトレジャーの滑らかでまろやかな味わいを、オレンジを加えた暖かいアルバコーヒーと共に)

Savour the long-lasting finish of smoked fruitcake, blood orange and sea salt.

(スモークしたフルーツケーキ、ブラッドオレンジ、海塩の長い余韻をお楽しみください)

 

※裏ラベルより

 

反芻:よくわからない。。知らないものばっかりです。多層的な甘みと潮気が特徴と捉えればよいのでしょうか。

 

 

雑感:ふたつの悪魔な贅沢。

色合いも堪らなく綺麗。

オロロソシェリー樽とペドロヒメネス樽のファーストフィル同士をバッテッドしたモルト

 

現代だと考えにくいですよね。

各々のシングルカスクで出した方がウケも良さそうですし。

(そもそも近年のシーズニングの樽では効果が喧嘩しそうな気もします)

 

 

 

ともあれ、流石は悪魔の贅沢で生まれたモルト

本当に重厚な甘みを愉しめました。

そして甘くても爽やか。

嫌みのない感じ。

 

オフィシャルのコメントほど詳細に拾うことが出来ていないのは申し訳ないのですが、

甘みの豊かさ、愉しませて頂きました。

 

 

 

 

 

タリスカー 9年 2010 グランデニー ダグラスマクギボン

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ラベル情報:

TALISKER

AGED 9 YEARS OLD

2010 VINTAGE

MATURED IN A REFILL HOGSHEAD

CASK REF. DMG14273

55.5%

CLAN DENNY

Duglas MacGibbon

 

香り:潮気、籠った甘み。スパイシー、薬草。葡萄の枝。

味わい:若い煙、葡萄の搾り汁。潮風。モルティ。薬草感。水飴。

好み:★7 73

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

ピート、潮の香り、ローストベーコン。

塩味、煙臭さが広がり力強い。シロップのような甘さとオイリーさが特徴。ピート香が長く残る。

 

※通販サイトより

 

反芻:合ってると思います。“シロップのような甘さ” は自分の挙げた 薬草感と水飴 が混ざり合ったものではないかな。塩味がメインを張ってるモルト

 

 

雑感:タリスカーは短熟でもハズレが少ない

ような気がします。

独特の薬草やのど飴の薬草系リキュールにも通じる甘み、そして潮気のニュアンスが合うかが重要ではありますが。

 

そこらへんの癖、自分は好きです。

タリスカーの酒質が合っているのだとしたら嬉しいな。

 

沼に嵌るきっかけとなった蒸留所ですから

 

 

 

 

 

キングジョージⅣ 70年代流通

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ラベル情報:

King George Ⅳ

BLENDED SCOTCH WHISKY

43°

特級

 

香り:長熟のブランデーのよう、枝付きレーズン。ミント。土の香り。優しいモルトの甘み。

味わい:ブランデーケーキ、内陸系?のピート。葡萄、メレンゲ。フルーツを浮かべた紅茶。加水のニュアンス。上品な樽香。

好み:★7 76

 

 

雑感:輸入業者が安宅産業のキングジョージ4世。

70年代流通品になります。

 

ひと口含んで、メレンゲだ!となりました。

優しく甘く、良いウイスキーだと思います。

 

流石のオールドブレンデッドですね。

 

 

 

 

このボトルを飲んで、ブランデーも味わいたくなりお願いしたところ

CROIZET を出してもらいました。

 

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葡萄のゼリーやミントのアクセント、厚みがあって。

こちらもまた美味しかったです。

 

当たり前ですが、ウイスキーを飲んで感じた ブランデー とは違いますね。

 

 

 

 

 

キングスランサム ラウンド・ザ・ワールド 70年代流通

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ラベル情報:

King's Ransam

"ROUND THE WORLD"

GLENFORES GLENLIVET DISTILLERY

43%

 

香り:埃っぽさ、ドライオレンジ。ヨーグルトキャンディ。ベリー系の甘み。

味わい:上品な味わい。葡萄、フルーツティー。辛味も。木の甘みと渋み。フィニッシュはフローラル。

好み:★8 83

 

 

雑感:旨いです。

ストレートで愉しめる、往年のブレンデッドウイスキー

まったりと時間を愉しめるような。

 

現行品でそんな1本に出逢えたら幸せなのですが。

 

 

記憶に新しいところで浮かんでくるのはブラックニッカのナイトクルーズ。

あれは良かったです。

旨かった。

通常ラインナップにあったら常備したいボトルでした。

 

 

 

 

ところでこのボトル

フィニッシュにかけて、自分はフローラルに感じました。

パフューミーとは感じませんでした。

 

ですが帰宅してから手元にある50年代流通ボトルを飲んでみたところ、こちらはパフュームを感じられて。

(年代的にはそう評されるものはないハズなのですが)

 

 

甘みのニュアンスの違いなのかなぁ

50年代の方がこってりしているので、フローラルより濃くパフュームとして感じているのかも。

 

自分がなにを感じているのか頭で考えるのは難しくも面白いですね。

 

 

 

ただせっかくのウイスキー

そこだけに集中してしまうと、愉しむ気持ちを見失ってしまいそうなので程々にしておきます。

 

旨いなぁ と全体を愉しむことを忘れてはいけません。

 

 

 

 

(よろしければ)

 

 

 

 

グレンモーレンジ 25年 グランドヴィンテージ1990

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ラベル情報:

GLENMORANGE

GRAND VINTAGE MALT 1990

BOTTOLED IN 2016

43度

 

香り:熟したオレンジ、オレンジピューレ。焦げた草。ハーブ香。

味わい:とろりとしている。オレンジとその皮、オレンジシャーベット。ジューシー。薬草。

好み:★7 77

 

 

雑感:モーレンジの良いところの凝縮感。

モーレンジに期待するオレンジ感。それが多層的に愉しめるボトルです。

シンプルに旨い!となりました。

 

 

1990年は大麦の凶作で希少な原酒を使用して作られたボトルだそうです。

凶作の年でもこんなに美味しいウイスキーになるんですね。

農作物は豊作なら美味しく、凶作だと不味くなるイメージなのですが。

 

ブレンダーの魔法によるものなのでしょうか。

美味しいです。

 

 

 

 

追記(23/09/24):

 

 

香り:優しく甘いオレンジの香り。熱をいれたオレンジの皮。ケミカルな甘み。ハーブ香。

味わい:砂糖漬けのオレンジ。水飴、氷砂糖。オークスパイス、ハーブキャンディ。黄色いフルーツ。白粉。

複層的なオレンジ感。

好み:★8 83

 

 

雑感:やはり美味しいです。オフィシャルボトル。

今後の参考に価格を調べてみたら、10万円するんですね(大汗

 

いやびっくりです。

 

 

美味しいボトルは高価! 経済の摂理ですね。