ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

イチローズモルト 秩父 7年 2016 摩幌美45周年記念 Friends

ラベル情報:

Ichiro's Mmalt

秩父

Cask in : February 2016

Bottled in : July 2023

Cask Type : 1st Fill Bourbon barrel

Cask No : #5659

Barley : Floor Malted Maris Otter

64%

Friends of Mahorobi for Friends

 

香り:香木、伽羅の香り。ナッツ、バナナクリーム。干柿のミルフィーユ、バター。柑橘系のフルーツ、蜂蜜レモン、ミント。オーキー。仄かな土の香り。

味わい:厚みのある口当たり。オーキー。甘くオイリー、バニラビーンズ。バナナ。赤い果実。レモンピール、硬い蜂蜜。ミント。オークスパイスのアタック。核果類。甘酸っぱさを感じるフィニッシュ。

どこかラム酒の効いた生地の厚いフルーツタルトの気配を感じる。

好み:★8 86

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

香りは蜂蜜漬けのレモン、柑橘系フルーツ、ブドウ、次第にメイプルシロップ、バニラ、香木などが現れる。

口に含むと、シトラスマーマレード、バニラ、アプリコット、レモン、枯れたミント、ドライフルーツ、はちみつ、胡椒、心地よいウッディーさなどフレッシュ&メローなフレーバー。

フィニッシュは、 ほのかにクミンやペパーミント、塩が現れ、ハチミツとフルーティが華やかに抜ける。

加水すると僅かにグラッシーさが現れバニラや柑橘系フルーツの香りが一段と増し、甘酸っぱさや桃などの甘さが口に広がる。

 

※資料より

 

反芻:順番は違いますが、挙げているものはおおよそ合っているようで嬉しいです。自分の場合は、グラスに鼻を近付けて最初に迎えてくれたのは濃厚な伽羅の香りでした。

フルーツの香りは確かにあるのですが、フルーツフルーツしたものではないと思います。上手く表現できないのですが…。加水するとまた変わるのでしょうか。

また、“枯れたミント” という表現は興味深いですね。

 

 

雑感:やはりウイスキーの決め手は発酵?

この魅惑的な香木の香りはどこから来るのでしょうか?

イメージでは樽由来と考えてしまうのですが、このモルトはファーストフィルのバーボンバレル。ミズナラ樽ではありません。

となると、ミズナラ製の発酵槽に由来するものだと推察します。

 

以前に教えてもらった、ウイスキーのテイストに影響が大きいのは蒸留よりも熟成よりも発酵の工程にあるというお話。それが頭に浮かびました。

これがその一例なのか と。

 

 

…いやでも、そうだとしたら、どのボトルもが同じくらいの香りを持っていないとおかしいのでは?? どうなんでしょう?

分からない。。

酋長に質問してみたいなぁ(お祝いにもいきたいですし)

 

 

ともあれ。

発酵槽に目を向けると気になってくるのが、秩父第二蒸留所のモルト

あちらの発酵槽はフレンチオークとのことです。

 

この魅力的なテイストがどのように変化するのかしないのか、とても気になります。

 

 

また、三郎丸蒸留所の2020年蒸留ボトルも、木樽の発酵槽を経由するようになった最初のモルトでしたね。

先日記事に上げました、ペルソナコラボ #002 もそのひとつ。

 

恥ずかしい話、記事を上げた時点では発酵槽のことは頭から外れていました(苦笑)

ただ、3年熟成の #002 の方が4年熟成の #003 よりも美味しく感じられた理由が見えた気がして、霞が晴れた感もあります。

前情報がなかった分、自分の率直な感想になりますから、木樽発酵槽の効果を証明しているとは思うのです。(知って飲んでいたら、より良いハズと探しに行っていただろうと自覚しています)

 

そういえば、先日販売された三郎丸シングルカスク Ⅲ エンプレスも木樽発酵槽経由のモルトでしたね。

まだ飲めていないので、今回の経験で改めて急がねばとなりました。