ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ベンロマック 40年

f:id:BOXBOXBOX:20210217005612j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210217005903j:plain

ラベル情報:

Benromach

40 YEARS OLD

43%

麻屋商店

 

香り:マーマレードと湿布薬。砂糖水。溜まった落ち葉。

味わい:ドライ。薄めた蜂蜜とオレンジクリーム。シェービングフォーム。白胡椒。若木の香り。

好み:★6 65

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

A smooth SPEYSIDER WITH HINTS OF PEPPER AND SEVILLE ORANGE, SUBTLE LIQUORICE FLAVOURS AND A SPICY, long-lasting finish.

(滑らかなスペイサイドモルト、胡椒とセビルオレンジのヒント、亜麻仁油とスパイシーな味わい、長い余韻)

 

※裏ラベルより

 

反芻:“セルビンオレンジ” とはマーマレードジャムようの品種のようです。そのまま食べるととても酸っぱい品種。たしかに酸味を感じました。“スパイシー” でもあると思います。

確かにコメントの通り、甘みより酸味やスパイスがメインにいるモルトだと感じます。

 

 

雑感:裏ラベルの裏側に蒸留所が描かれるボトル。

オシャレですよね。

飲んでいって気付いたら嬉しいだろうなぁ と。

 

 

2019年ボトリングとのことですので、おそらく70年代後半の原酒です。

物足りないかな。正直な話ですが。

 

先の ポートエレン 26年 1982 でも感じたのですが、

小分けしてから時間が経ち過ぎている可能性が頭をよぎりました。

 

 

 

ベンロマックというと、ニューラベルの評判がすこぶる良いボトルですよね。

中身はもちろんですが、見たら蒸留所が連想されるレタリングやデザインは素晴らしいと思います。

 

その最たる例はブルックラディ(クラシック) でしょう。

デパ地下の一角に設置されたパネル や ネット上のサムネだけでそれと分かるのが凄いです。

 

 

 

 

 

グレンゴイン 13年 2006 ディスティラリーカスク

f:id:BOXBOXBOX:20210216004727j:plain

ラベル情報:

GLENGOYNE

THE DISTILLERY CASK

13年

DATE OF DITSTILLATION: 15/03/06

CASK No: 599

STRENGTH: 57.6%

麻屋商店

 

香り:リッチ、華やかシェリー樽香。煮詰めた林檎。ブラウンシュガー。レーズンクリーム。微かに紅茶も。

味わい:滑らか、腰がしっかりとしている。美味しいシェリー樽熟成のモルト。林檎、キウイ、クリーム、フルーツサンド。樽香がまっすぐと伸びて、スパイス、程よい苦みへと繋がる。烏龍茶の余韻。

好み:★7 79

 

 

雑感:上質なシェリー樽熟成のモルト

美味しいです。

香りから当たりのシェリー樽熟成だと期待させてくれます。

 

オフィシャルの18年と比べると、その良いところを凝縮したかのようです。

流石はハンドフィル。

渋みが心地良く、樽香もしっかりとしていて。

ぼやけたところもありません。

 

チョコレートの印象は薄いかな。チョコレートよりもフルーツに寄っている印象。

 

 

オフィシャルのそれと同じものだと感じたのは余韻。

ただこれは、これがグレンゴインの酒質というより樽の影響が大きい気も…。

 

 

(よろしければ)

 

 

 

末尾にシェリー樽熟成のモルトに対して改めて感じたことをつらつらと。

今現在の自分の好みは

 ・度数が高い

 ・濃い

 ・渋みがある

です。

 

所謂シガーモルトに近いのかなぁ

嫌煙家なのですが。

 

煙といえば、ピートのニュアンスが入ってくるとまた好む傾向は変わりますし。

 

 

整理するのは難しいです。

ですが、言語化することで見えてくるものもあると感じました。

 

そこに囚われてもいけませんが。

 

 

  

本当にただつらつら綴ってしまいました。。

 

 

 

 

 

ポートエレン 26年 1982 オールドボスウェル

f:id:BOXBOXBOX:20210215234619j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210215234655j:plain

ラベル情報:

PORT ELLEN

26yo

Vintage: 1982

Bottled: 2009 ※ネット情報より

Casktype: Oak Cask ※ネット情報より

Cask Number: 2729 ※ネット情報より

52%

Old Bothwell

麻屋商店

 

香り:ジューシー、活き活きとした樽香、海藻、ヨード香。葡萄とその皮、ブラックベリー。ローストしたナッツ。洋梨、ワックス感も。

味わい:甘い潮気、湿度のある煙。海藻。高い音のスパイス。洋梨、バナナ。薄めたカシス。バニラ、微かな白粉。咥内に残るワクシーの印象。

好み:★7 76

 

 

雑感:甘い潮気が印象的なモルト

常に潮気が表面にいます。

潮気の奥に、カシスや洋梨が見え隠れしているようなイメージ。

ですが、余韻には残らず。

いつの間にか口の中がワックスされています。

 

 

 

グラスで時間を置くと、開かずに薄れていってしまいました。

購入してから時間が経っていたので、弱まってしまったのかも知れません。

 

量り売りのボトルはもったいながらずに速やかに飲まなければ。

全盛期を逃したら、お店にもモルトにも申し訳ないですから。

 

 

 

 

追記(21/06/02):

再度テイスティング

香り:重低音のイメージ。籠ったような葡萄、同時にマスカット、ラムレーズン。潮風、埃っぽさ。濡れた樽香。生クリーム。

味わい:多層的。始まりは潮気、海藻。濡れた樽香。続いて甘み。直接的ではなく芝生、のど飴、葡萄の皮といったそれ。薬品感と柔らかい煙。フィニッシュはワクシー、烏龍茶。苦みを伴うハーブ。

好み:★8 81

 

 

雑感:ほんの2か月前の自分のテイスティングと比べると

どうでしょう…?

 

似たニュアンスもありますが、そうでないものも多いですね。

白粉とか薄めたカシスはなるほどなぁと思いました。(自分のコメントなのですケド)

 

前回と比べると違うのは、力強さ。

感じた物足りなさはありませんでした。

グラスに注いでから時間をあけずに飲んだのが大きかったものと思います。

 

 

時々こっそり振り返りを追記したりしていますが、なかなか満足のいく結果には至らないです。

もっとブラッシュアップしていかねば。

 

 

 

 

 

グレンモール 1969 キャンベル&クラーク リミテッド

f:id:BOXBOXBOX:20210215225939j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210215230044j:plain

ラベル情報:

GLEN MHOR

1969

Bottled from Cask No. 1969 1407/1409

45%

CAMPBELL & CLARK LIMITED

麻屋商店

 

香り:華やか、ハイトーンの蜂蜜。草っぽさ、糊、パイナップル、腐りかけの木。

味わい:ケミカルな甘さ。伸ばした蜂蜜、麦芽の甘み、緩くオレンジ。ハーブ、バニラ。薄めた餡子も。

好み:★6 68

 

 

雑感:特徴の捉えにくいモルト

苦戦しました。

線が細いというのか、起伏が乏しいというのか。

 

最初に感じた甘さから盛り上がるなくスッと消える印象。

その下にハーブのようなおとなしいニュアンスが隠れている感じもするのですが、自分では拾いきれませんでした。

経験不足。

 

もっと成長してからまた逢えたらと思います。

 

 

 

グレンモール蒸留所は1892年創業、1983年に閉鎖されています。

隣接していたグレンアルビン蒸留所と姉妹関係。

共にネス湖の水を仕込み水として利用していたそうです。

 

 

 

 

 

ビッグピート 33年 1985 ダグラスレイン

f:id:BOXBOXBOX:20210215005109j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210215005348j:plain

ラベル情報:

BIG PEAT

LIMITED EDITION

ISLAY BLENDED MALT SCOTCH WHISKY

33 YEARS OLD

1985

COGNAC & SHERRY

47.2%

DOUGLAS LAING

麻屋商店

 

香り:パフューミー、おそらくボウモア由来のそれ。潮気、モルティかつピーティ。海辺のバーベキュー。煤っぽさ。少しの赤い果実。

味わい:香り以上のパフューム。化粧品ぽい苦み。甘い、ケミカルな印象。煤。ドライマンゴー。余韻には灰、焦げたトースト。

好み:★6 66

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香りは、完熟プラム、ブラウンシュガー、ジューシーな桃とともに甘いスモーキーさが感じられる。

味わいは、フェノール香、赤リンゴ、スモークベーコン、モルトのどっしりとした風味と共にはじける。

フィニッシュは、トーストしたアーモンド、スパイス、オレンジマーマレードを塗ったバタートーストを感じる長いフィニッシュ。

 

※通販サイトより

 

反芻:絶対嘘!

この香りでパフュームが挙げられていないのは噓だと思います。浮かんだのは、ボウモアのシルクプリント時代のそれ。そしてこんなにフルーティではないと思う。

“桃とともに甘いスモーキーさ” は感じられるところもありますが…。
 

 

雑感:難しいボトル。

80年代のボウモアが入っている時点で予想すべきと言われればその通りなのですが、ビッグピートに期待したものがこれか? と言われると首を振りたくなります。

 

美味しくないのではないのです。(パフュームがダメな方からすればNGと思いますが)

ただ、このラベルを見ると荒々しいスモークを期待しちゃうよね、という消費者のワガママ。

 

反芻の項でも書いたのですが、オフィシャルのテイスティングコメントは正直に書いて欲しいです。

アクアヴィーテ シークレットアイラ 立夏テイスティングを思い出しました。

 

 

時間をたっぷりとおくと、トロピカルフルーツが浮かんできます。

ただ、オフィシャルのコメントにはその要素はないんですよね、なんじゃこりゃ

 

 

 

最後に、

手のひらに数滴取り、両手を擦り合わせると、気持ち良い麦芽香が残ります。

とても良い香り。

ぜひ試してみてください。オススメです。

 

 

 

 

 

ダルモア 12年 2007 オーシャンズ ウィスク・イー

f:id:BOXBOXBOX:20210214231643j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210214231731j:plain

ラベル情報:

DALMORE

12 Years Old

Vintage…2007

CaskType…Hogshead

CaskNo…3073

54.6%

The Oceans

Whisk-e

麻屋商店

 

香り:潮の香り、ピーティ。乾いた牧草。若木の枝を折った香り。プラム、奥の方にバニラ。ニスの印象。

味わい:温く甘い。オイリー。溶剤、乾いたピート香。チョコレートクリーム。洋梨。微かにレモン。フィニッシュに向けて潮気とスパイス。余韻は短く甘い。

好み:★7 76

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

色はクリームイエロー。グラスに注ぐと麦畑の風を想わせるアロマに、破砕したてのモルトのような埃っぽさ、レモングラスなどのハーブが香ります。
口に含むと、フェノリックなピートスモークとともに黒糖パン、洋梨の甘味が広がります。フィニッシュにはソーダキャンディとミントの爽やかな余韻が続きます。
オフィシャルのリッチなスタイルとは異なり、ピートスモークが複雑さを演出する、スターターに最適なライトでドライな珍しいダルモアです。

 

※通販サイトより

 

反芻:おおよそ合っていると思います。“黒糖パン” はなるほどと。

“潮気” のニュアンスが挙げられていないのが意外。また、“ライトでドライ” とありますが、粘度を感じるので軽い印象ではないです。余韻は短いですが。

 

 

雑感:ピーティなダルモア

自分が感じた印象は、レダイグっぽいピート香だなということ。

潮気から連想したような気がします。

試しに アクアヴィーテ アレス 1997 と比べてみると。

あちらのレダイグはもっとスモーキー。

 

途中からアランかなと思いだし、マクリー・ムーア を取り出して試飲。

香りのニュアンスは近いような。。。

 

麦芽にしろピートにしろ、材料の産地の知識がないので正解は分からないのですが、このように迷走しながら比較を愉しむのも一興ですね。

 

 

今回のダルモアは量り売りの品ですが、気が向いたときに飲めるというのはボトルで買う愉しみのひとつ。

量り売りとボトルと両方を活用させてもらって、経験を積み重ねたいと感じました。

 

 

 

f:id:BOXBOXBOX:20210215000332j:plain

迷走の跡。

 

 

 

 

 

クライヌリッシュ 14年 2004 チーフタンズ イアンマックロード

f:id:BOXBOXBOX:20210214215123j:plain

f:id:BOXBOXBOX:20210214215219j:plain

ラベル情報:

CLYNELISH

AGED 14 YEARS

DISTILLED DATE: June 2004

BOTTLING DATE: May 2019

WOOD TYPE: Barrels

CASK NUMBER: 800229&800233

46%

Chieftain's

IAN MACLEOD

麻屋商店

 

香り:熟した洋梨、ワクシー。林檎ジャム。固まった蜂蜜。優しいスパイス。ハッカの爽やかさ。

味わい:樹液、熟した林檎。桃缶のシロップ。シナモン。ワクシー、溶けかけのバニラアイス。乾燥させた木材。ミルク、オートミール

好み:★7 76

 

 

雑感:クライヌリッシュらしい1本。

オフィシャルスタンダードの14年と比べると、あちらはナッツ感が強く表に出ていると感じました。そして暖かい印象。

 

対して今回のチーフタンズの方は、スパイスが印象的。度数は同じなのにこちらの方が鋭いような。樽感が出ているのでしょうか。

 

 

 

両方飲んだから言える感想ですが、クライヌリッシュのオフィシャルスタンダードの価格と品質に改めて感心させられました。