ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

エドラダワー 12年 カレドニア

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ラベル情報:

EDRADOUR Dougie Maclean's CALEDONIA Selection

Aged 12 Years

46%

 

香り:硬いシェリー樽香、レーズンサンド、チョーク。フルーツチョコレート。深く吸い込むとアルコールのアタックも。

味わい:圧縮したフルーツ感、ドライフルーツ、レーズン。スパイシー、シナモン、心地良い渋み。シェリー樽香、薄めたチョコレート。加水らしさもあるが力強い。

好み:★6 68

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

10年物に比べリッチで強い味わい。 チョコレート、ミントの香り、レーズン、オレンジ。かすかな苦みが特徴。

 

※通販サイトより

 

反芻:大まか合っているかなと。

10年と比べると、6%の差の大きさに驚きます。

10年はクリーミーカレドニアはレーズンが印象的。

ストレートだと10年の方が好きです。ロックだとカレドニア

というか、カレドニアはロックを意識して作られたのではと思う程 バランスが良くなります。フルーツ感も優しく前に出てきて良いです。

 

 

雑感:名曲と溶ける氷にあわせてとゆっくりと。 

商品名はスコットランドのシンガーソングライター Dougie Maclean の曲 “カレドニア”に由来。

カレドニア” とは、ローマ帝国時代にスコットランド地域を指した名称。

現在は叙情的、詩的な響きを持って使用される言葉だそうです。

 

 

www.youtube.com

綺麗な曲ですね。

 

力むことなく自然に母国を愛していて誇りを持ってるんだと伝わってきます。

自分にもあるのかな。。。

 

 

ゆっくりと浸りながら味わいたいと思います。

 

 

 

 

エドラダワー 10年

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ラベル情報:

EDRADOUR

Aged 10 yEARS

40%

 

香り:クリーミー。柔らかいシェリー樽香、ミルクチョコレート、カシス。蜜蝋。洋梨、スミレ、木の皮。

味わい:クリーミーかつシルキー。木香、シェリー樽香。ラズベリージャム、薄くラズベリーチョコレート。キャラメル、豆乳もしくは温めてからぬるくなったミルク。枯葉、葡萄、暖かい秋のイメージ。どこかゴムっぽさも。余韻は甘く長い。

好み:★7 71

 

 

雑感:HANDMADE IN THE POCKET GLEN

スコットランドで最も小さな蒸溜所として有名で、白い壁と赤い扉がかわいらしい蒸留所です。

 

反面、大手ボトラーズ シグナトリーのボトリングが行われる場所でもあります。

(武川蒸留酒販売さんにお世話になっていると、何度もこの説明に出会う気がw)

 

 

 

クリーミーでミルキーでシルキー。

美味しいボトルです。

 

シャリー樽熟成の嫌なところはなく、飲みやすくて良いと思います。

 

ロックにしても良いです。

木香やチョコレートが前に出てくる印象。

ずんぐりしたボトルもロックグラスと合いますね。

 

 

過去の同商品は、パヒュームや石鹸感が強すぎる時代があったそうです。

シングルモルトウイスキー大全:土屋守著 では “まるで石鹸工場に紛れ込んだかのよう” とまで)

自分はその時代のものを飲んだことはないので、いつか飲んでみたいものです。

 

 

 

 

アードベッグ ブラスダ

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ラベル情報:

ARdbeG BLASDA

LIGHTLY PEATED

AEDBEG DISTILLERY LIMITED

40%

 

香り:潮っぽさ。しっとりとした麦芽の甘み。仄かなピート、砂浜。出汁。最後にハッカが少しだけ。

味わい:まったりと甘く暖かい。のど飴、枯草。消えた焚火の舞い上がる灰。黄色いフルーツと白い花、柑橘類、溶けかけのバニラアイス。余韻には甘さのなかに白胡椒や潮気が浮かんでくる。どこか金属を感じるようでもある。

好み:★6 66 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

「ブラスダ」とはゲール語で「甘くておいしい」の意。アードベッグの魅力は“ピート香の強さだけではない”と証明します。フェノール値わずか8ppmでバニラシャーベットやチョコレート、ライムの心地よい甘さにアードベッグならではの花の香りが織り込まれます。

 

※通販サイトより

 

反芻:“バニラシャーベット” と溶けかけのバニラアイスって別物ですよね…。

チョコレートかなぁ。自分には柑橘系に感じました。

間違いなく “甘くておいしい” ボトルです。でも、アードベッグと知ってるからか、ピートを求めてしまうのも本当。

 

 

雑感:ライトピートな甘さを愉しむアードベッグ

 

ライトピーテッド。透明なボトル。冷却濾過。アルコール度数40度。とアードベッグのなかで異彩を放っている1本です。

 

 

パッと浮かんだのはカリラ。

柑橘系の印象から浮かんできたのと思いますが、実際はカリラの方が甘いです。(ピートもカリラの方が強い)

比べて飲むとブラスダには魚っぽいニュアンスを覚えます。

 

つまりブラスダの良いところが、より強いカリラに負けてしまうということなのかな。

 

 

また、同じアードベッグのブラックと比べると、同じ酒だ!となります。(当たり前ですが)

舌当たりからニュアンス、余韻まで共通項に溢れています。

面白いですね。貴重な体験です。

 

ただ過去の自分のテイスティングコメントを読み返してみると、共通項と取れるものが少ないんですよね。

改めて未熟さを実感しました。。。

 

 

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比べられて良かったです。

 

 

 

 

ブルックラディ 13年 2004 ジャズ ハーモニカ ウイスキーファインド

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ラベル情報:

BRUICHLADDICH

AGED 13 YEARS

DISTILLED 2004

BOTTLED 2017

CRENANCH NOIR HOGSHEAD

CASK #1538

63.8% alc

HARMONICA: JAZZIN

THE WHISKYFIND

 

香り:ベリー系、バターたっぷりのビスケット。乾いた木。オイリーな印象。微かな潮風。溶かした砂糖。

味わい:香りと同じくベリー、バター、乾いた木と連続で迎えてくれる印象。潮気、いぶりがっこ、黄色い花。ユーカリ。硬いプラム、またはフルーツチョコレート。皮製品とラベンダーが漂う余韻。

好み:★7 78

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:ミルク、煮込んだフルーツ、綿あめ、シナモンロール、アップルパイ、チェリー、木のニュアンス、黄色い花、マッチのような香り

味:紺色のベリー、砂糖漬けチェリー、熟れた赤いフルーツ、香木、麦芽の甘み、ピート感。

フィニッシュ:優しく続くハチミツ、オレンジジャム、麦芽の甘み、マッチ、軽いピート

 

※通販サイトより

 

反芻:あ~ “シナモンロール” か!となりました。その他どれも得心するものばかりです。“綿あめ” と 溶かした砂糖 は表現力の違いが現れたようで。。。

味からフィニッシュにかけて様々なフルーツで表現されているのもその通りだなと。

甘くフルーティ。フルーツキャンディのようでもあります。

 

 

雑感:整っていて美味しいボトル。飲んでいて愉しい。

開けたて故か爆発力はないのですが、フルーツ感に溢れ、かつバランスが良いと感じました。前へ前へ出てこないので飲み飽きることもないと思います。

 

この先開いてきてどうなるのか。

フルーツが全開になっても、今の方向のまま柔らかくなっても、当たりだと感じます。

愉しみです。

 

 

 

グルナッシュノワールとは、主にブレンドに使用される赤ワイン用の葡萄のこと。

口当たりも柔らかくタンニンも少ないとこのことで、ブレンデッドウイスキーにおけるグレーンの役割に近いのかな。

 

実際その通りで、所謂ワイン樽のイメージは少ないです。

他にこの樽を使用したものも試してみたくなりました。

 

 

 

 

ボウモア 16年 1999 雷神 ラダー

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ラベル情報:

BOWMORE

AGED 16 YEARS

DISTILLED 1999

BOTTELED 2016

CASK TYPE : SHERRY BUTT

CASK : #2260

57.9%

ART SESSION

 

香り:ふわりとした煙。フレッシュなオレンジ、ファイバーパイナップル。フルーツトマト、酸味を伴うフルーツ。潮気、ケミカルな印象も。

味わい:ジューシー、そして低音の煙、熟したオレンジ、ケミカルな甘さ、カラメル、潮気と白胡椒をひとつまみ。トマトとタバスコ。煙が最後まで寄り添っている。

好み:★7 79

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:牡蠣のスモーク、レモンを搾ったスモークサーモン、潮風、燃えさし、熟成感のあるシャルドネ、奥から熟したグレープフルーツやビターチョコレート。

味わい:焼き菓子、パッションフルーツ、パイナップル、塩を振ったスイカ、ヨード、海藻、アンチョビ入りオリーブ。

フィニッシュ:グレープフルーツの綿、カカオ、ローストアーモンド、心地よいジンジャーのスパイスがスモークと共に長く続く。
コメント:心地よい塩味とピート&スモークがフルーツフレイバーの甘さを引き立てたメリハリの利いた味わい深いボウモア

 

ultimatespirits.jp

 

反芻:酸味やフルーツ感と香りはおおよそ方向は合っているけど、味わいは拾え切れていないかな。

“ローストアーモンド” や “ジンジャースパイス” を探しながらもう一度味わいたいです。

 

 

雑感:前回から数か月、幸運にも再び出逢えました。

煙とフルーツの酸味が心地良く、ゆっくり愉しめるボトルと思います。

 

風の吹く夏に合う一杯でした。

 

 

 

 

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ハイランダーイン秩父さんのモスコミュール。

これもまた夏にぴったり。

 

 

 

 

ボウモア 16年 2001 シグナトリー アンチルフィルタードコレクション

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ラベル情報:

BOWMORE

Aged: 16 years

Distilled on: 13.03.2001

Bottled on: 14.03.2017

Matured in: a Hogshead

Cask No: 20011

56.2%

SPECIALLY SELECTED FOR JAPAN

The Un-Chillfiltered Collection

SIGNATORY VINTAGE

 

香り:熟したフルーツ感、濡れた煙、ピートと潮風。期待感が煽られる。パッションフルーツ、パイナップル。洋梨やメロン、フルーツトマト。灰、黒豆や海藻。バニラやビスケットの軽い甘み。

味わい:豊かな甘い煙。泥炭、海藻、ヨード香。ハイトーンなフルーツ感、パッションフルーツ、マンゴー。レモンケーキ。生アーモンド、乾いた木。シナモンやバニラ、蜂蜜の印象もあって。煙を纏ったフルーツケーキのよう。

好み:★8 89

 

 

雑感:昔のボウモアを思い出させてくれるような、力強い00年代の1本。

似ているというと違うのですが、近年になかった南国フルーツ感豊かなボトル。

そしてじっくり旨い。

 

こんなボトルが溢れてたらファンになるよなぁと。

 

 

今こそピーク! というタイミングでボトリングされたのでしょうね。

さらに熟成していたらと夢想もしてしまいますが、その場合樽が勝ちすぎてしまうのかな。

 

そして、この後開いてきたらどうなるのか。

夢溢れる1本です。

 

 

 

 

追記(22/01/05):

フィニッシュを迎えて改めてテイスティング

香り:灰っぽさ。パイナップルやパッションフルーツ、トロピカルな香りが浮かんでくる。海岸の焚火。バニラ。消毒液。

味わい:塩水に漬けた林檎、パイナップル。灰がふわりと豊かに。消えた焚火。砂糖漬けのレモン。パッションフルーツ、バニラシャーベット。消毒液。白木の印象。ピリリとしたスパイシーなフィニッシュ。

好み:★8 82

 

 

雑感:約1年半かけて飲み切りました。

かなり早めに1/3以下になってしまい、そこからちびちび味わってきたボトルです。

 

そのせいでしょうか、今回は灰や潮気が大きくなってフルーツのニュアンスを包み込んでいました。

ミニボトル等に詰め替えて空気に触れないようにした方が良かったかも知れません。

(でもそれをすると経年変化が愉しめなくなる??)

 

 

そうは言っても、このボトルの明るいフルーティさは健在。

若くて元気で魅力的な娘のイメージが浮かんできます。

とても良いです。好き

 

 

 

 

このボトルを最初のひと口を味わった際の自分のテンションをよく覚えています。

 

正直、ボウモアは自分の手に届く範囲では美味しいボトルには出会えない蒸留所という思い込みがあったのですが、このボトルで覆されました。

 

ラフロイグ 25年 の重厚なフルーティさとは全く違う。

明るくキラキラしたフルーツ感。

 

 

オールドボトルだったり、非常に高価だったりしなくても、こんなに美味しいボトルに出逢える。

 

自分にとってはとても大きな出逢いになった1本です。

 

 

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ありがとうございました。

 

 

 

 

 

ボウモア 12年 シルクプリント時代 90年代流通?

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ラベル情報:

BOWMORE

Years 12 Old

43%ALC.

 

香り:パフューミー、香水、ぶどうジュース。レモン、白胡椒を少し。オレンジとバニラ。ナッティな余韻。

味わい:籠った化粧品、オイリーでケミカル。牛乳、薬草の苦味。オレンジフレーバーの飲料水、サイダーのようでもある。潮気。舌に残るイメージ。

好み:★6 63

 

 

雑感:これはこれで美味しいなと。

やはりパフューミーです。

フルーティではないですね。でもどこかその気配を感じるところもあって。

 

先のブラックロックと似たところもあり、フルーツ香はふとしたことで紙やパフュームに転がるのかなと推察できます。

 

 

このボトルも初めて飲んだ時のことをよく覚えています。

 

物は試しでバーで飲んで、その時は不思議な味だなという程度。

次に行ったときにまた頼んで。

好みとは言わないけれど惹かれていたのだと思います。

帰宅してからネットを探しました。

 

ネット上では パフューム香=悪 な声が大きいからでしょうか。

そこまで高騰もしていなかったことも記憶しています。

 

 

一度に沢山飲みたくなるものではないですが、たまに欲しくなる。

自分にはそんなボトルです。