ラベル情報:
LINKWOOD
Aged 14 years
Distilled 10.05.2007
Bottled 25.01.2022
Oloroso Sherry Hogshead
57.0%
武川蒸留酒販売
香り:落ち着いた木香、アンティーク家具、べっこう飴。缶詰のパイン。チョーク、カカオ。林檎の芯、シトラス系。微かな若草、メンソールも。
味わい:しっかりとしたシェリー樽の味わいが印象的。木香の甘い渋み。カラメル。チョーク、程よい収斂味。皮ごと搾った林檎の果汁。トースト。炒ったスパイス。籾殻。余韻にはジンジャーブレッド、林檎の果汁と交わって長く続く。
好み:★7 74
【オフィシャルのテイスティングノート】
香り:ブラウンシュガーとシナモンをまぶしたリンゴのシュトルーデルの香り
味わい:オークと大麦麦芽が感じられ、ベイクした果実、フローラルなハチミツ、春の草原の風味が加わる
フィニッシュ:ジンジャーケーキやアイシングシュガーをトッピングしたクリーミーなオークが現れるたっぷりとした見事なフィニッシュ
反芻:“ブラウンシュガー” はなるほどです。また、“リンゴ” をはじめ、“草原” や “ジンジャー” と近いものが挙げられていて満足。特に “ジンジャーケーキ” のところ、自分は ジンジャーブレッド としましたが、生姜そのものではなくて穀物の甘みを含んでいると感じたので、そういった拘ったニュアンスが近いと嬉しいですね。
“大麦麦芽” や “クリーミー” といった最近の自分がテーマにしているものが挙げられているのも印象的。勉強になります。
雑感:近い将来が楽しみなボトルです。
開封直後ですが、グラスの中で10分程度時間をおくと
濃いシェリー樽のニュアンスの中から林檎の果汁が染み出てきました。
注ぎたては、香りも味わいもじっくりとした近年シェリー樽熟成の主張。
砂糖やスパイス、煙草っぽさも感じられるアレ。
その中にあった林檎の芯から、
時間をおくと染み出てくる果汁に気付きます。
溢れてくるのではなくて、染み出てくる。
あくまでもメインは樽の主張。
そこに林檎のフルーティさがじわりと。
そんなイメージ。
この後、例えば1~2週間経った後にどう開いてくるのか、楽しみになりました。
自分の予想では、樽感がメインなのは変わらないだろうと思っています。
ただそれでも、林檎のポテンシャルに期待せずにいられないところが正直ありまして。
さてどうなりますか…?!
楽しみです。
ちなみに微加水すると、
一気に爽やかになりますが、オークスパイスのアタックも強くなります。
これは好き好きかな。
自分はストレート派です。
ふと、
熟成年数の近い花と動物とも比べてみました。
今回の武川さんのボトルをカラメルでコーキングされた赤林檎とするなら、
花と動物は青林檎のシロップ漬け。
というか花と動物、改めてバリ美味いです。
こちらでシェリー樽の主張に慣れてから移ったからでしょうか、
爽やかで素直で綺麗に感じられました。
少し感嘆。
ですが、あちらに慣れてから戻ってくると、
今度はこちらの樽の甘みとスパイスがシュトレンのようにすら感じられて美味しい。
止まりません(笑)
これは面白い体験。
きっとテイスティングとしては間違っているのでしょうが、
こういった、順番による変化を愉しむのも良いものですよね。
お手元に両方のボトルがあるようでしたら、ぜひオススメします。