ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ベンリネス 14年 2007 ザ・テイスター

ラベル情報:

BENRINNES

AGED 14 YEARS

Distilled 2007

Cask No. 309926

52.7%

for Blinded by Fear 10 Years Anniversary

selected by H.Kurashima

The TASTER

 

香り:フラワリー、白い花、蜜柑の白皮。穀物の甘み。シロップ。青草、接着剤。メンソール。微かな土の香り。

味わい:温かい味わい。モルティなぬるんとした甘み。白い花、薄めたオレンジ。クローブの刺激。糊っぽさ。すりおろした洋梨や青林檎。シロップ、ワクシー、メンソール。オークスパイスの刺激が心地よい余韻。

好み:★7 75

 

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:心地よいエステリーさ、砕いたナッツにオイルを数滴垂らしたよう、シロップ漬けのリンゴやフレッシュな洋梨、ハチミツがけのシリアル、草原の花とショウガのハーブティー

味わい:アロマで感じた果実の優しくソフトな甘さが幾らかのグラッシーさを伴い広がっていく、クリーミーな大麦、オイリーで複雑、ゆっくりとドライに霧散しながらクローブフェンネルのスパイスをほんのりと余韻に残す。

総合評価:2007年はベンリネス蒸留所が一部3回蒸留を実施していた最後の年。
重厚感がありオイリーなベンリネスらしい風味が印象的。その複雑な香味の中に繊細な果実の甘さも内在させた、シンプルだがしっかりした存在感を残す1本。

 

 

反芻:そうかこれが “エステリー” かと。頭に浮かんだのが 白い花 だったのですが、得心しました。ただ、“草原の花” の部分に自分の感じた フラワリー と 土っぽさ が共通しているようで嬉しいです。

クリーミーな大麦” も確かに。おそらく、自分の感じた モルティなぬるんとした甘み が同じものを指していると思います。…オシャレ度が段違いですが(涙

 

 

雑感:ベンリネスを好きになれそうな1本。

このボトルを飲んでから、シグナトリー 20年 1997 を飲み返してみました。

 

感想が劇的に変わったというものではありませんが、

クリーミーな大麦やグラッシーさに質の良さを感じられました。

 

テイスターボトルに導かれたような感覚。

 

 

また、

オイリーや青草、生姜等、このボトルのオフィシャルコメントと共通した表現を拾えていたことに嬉しくもなりました。

 

もちろんボトルが違うことは理解しているのですが、

これらがベンリネスの特徴と考えても良いのではないかと思います。

 

 

 

(よろしければ)

 

 

 

それにしても、

ベンリネスを好きな蒸留所として挙げるのは

大人というか

達観してるというか

変わってるというか

 

正直、これまで自分には響いたことのないモルトでした。

キャッチーさからは離れたモルトですよね。

 

でも好きな人のおかげでこのボトルと出逢えて、

これからも興味を惹かれそう。

感謝です。

 

 

 

ちなみに、

“注ぎたては若さも目立ち、酒質由来のグラッシーな複雑さが前面で主張していますが、ゆっくりと風味がまとまっていき、果実と麦芽の優しい甘さの中に溶け込んでいきます。少し時間掛けながら飲んでいただけたら嬉しいです” とのこと。

 

将来も楽しみですw