ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

ブレアソール 30年 1988 マスケッターズ

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ラベル情報:

BLAIR ATHOL

aged 30 years

DISTILLED : 1998

BOTTLED : 2019

CASK NO : 4589

48.6%

THE MUSKETEERS

GOLDEN PROMISE * AQUA VITAE * RUDDER

 

香り:ローストしたナッツ、オイリー。スパイス。オレンジ、柔らかい樽香。白い花。

味わい:ナッツ&ミルク。スパイスが心地良く。麦芽の甘み、シルキーな生クリーム。

好み:★7 74

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香り:レモンピールと甘い果実の香に始まり、優しい樽の香り

味:優しく滑らかで飲みやすい。ドライフルーツや焼菓子の甘み

余韻:熟成を感じさせる焼き菓子のニュアンスと、ブレアソールの誘惑的な洋梨のタルトの味わい。ミルキーでナッティー。とてもリッチな気分にさせてくれる。

 

 

 

反芻:“優しい樽の香り” と “ミルキーでナッティー” があって良かった。

ただ、“ミルキーでナッティー” は、自分は余韻でなく、ファーストアタックから感じたもので。そしてそのまま最後まで残っていたニュアンスでした。

“焼き菓子” もイメージにピッタリです。

 

 

雑感:日中台の名店合同の1本。

台湾のBAR Golden Promise、中国の Aqua Vitae と日本の RUDDER でセレクトされたボトル。

 

飲んで最初に浮かんだフレーズがナッツ&ミルク。(ゲームではなく)

ナッツの香りが心地良いモルトでした。

花と動物と比べてみると、ナッツの他に焼き菓子やスパイスと共通のものを挙げていて。

これがブレアソールの特徴になるのでしょうか。

 

 

食後のデザートとして楽しめる1本と思います。

 

 

 

 

追記(21/08/01):

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香り:古書、古い家具、埃っぽさ。乾いたピート香。ベリー系のフルーツ、ファイバーパイナップル。ミルククリーム。ナッティ。

味わい:苺ジャム、カスタードクリーム。煙草、土の香り。炒った豆柄、ピーナッツ、ぬるいミルク。ひと摘みのスパイス。洋梨の甘みが長く。

好み:★7 78

 

 

雑感:驚きました。

このボトル、自分は “ナッツ&ミルク” のイメージが強かったのですが、今回感じたのは心地良いピート香と苺や洋梨に感じられるフルーツの甘み。

もちろんミルクやナッツのニュアンスは残っていて。

 

とても良い方向に開いていました。

 

 

こんな変化をするとは。

買っておけばよかったです。

 

 

 

 

追記(22/08/24):

振り返り中に思い出し、改めて注文してみました。

香り:洋梨、焦げた牧草、ローストしたナッツ、乾いた煙草。ミント。シトラス系、シロップ。薄めた蜂蜜。シルキー

味わい:クリーミーかつシルキー。伸ばした洋梨、シロップ、キャンディ。僅かな白粉。内陸系と思われるピート。スパイスとミルキーな余韻。

好み:★7 74

 

 

1年ぶりに

 

反芻:やはり美味しかったです。

洋梨もナッツもミルキーさも、ほぼ同じものを挙げられていてホッとしました(笑)

また、ピートのニュアンスを拾えたことも。

 

今回自分が挙げた ミルキー の部分は、1年前の自分が表現していた ぬるいミルク の方が合っているような気がします。

美味しくなさそうな言葉ですが、自分が感じたものに近いのはそちらかと。

 

 

 

ちなみに

微加水すると、とてもミルキーに

より加水すると、洋梨のニュアンスが前面に出てきます。

 

なかなか面白い。

 

 

 

また改めて飲んでみたいボトルです。

その時に自分はどう感じるのでしょうか。

 

 

 

 

 

ジュラ 22年 1998 京都ファインワインアンドスピリッツ

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ラベル情報:

JURA

22 Years

DISTILLED 23.09.1998

BOTTLED 09.10.2020

Hogshead #2140

45.9%

Kyoto Fine Wine and Spirits

 

香り:ジューシー、煙草の煙。枯草。熟した南国フルーツから漂うような甘みが期待感を煽る。煤の印象もアクセントに。

味わい:期待に応える南国フルーツ、グアバ、マンゴー。パイナップルの缶詰。ミルククリーム、なめらかに少しの香水。伸ばした蜂蜜、スコーンの香ばしさ。

好み:★8 83

 

 

雑感:南国フルーツの甘い香り。

美味しいです。

香りは先の28年よりも魅力的に感じました。にやけてしまう感じ。

 

 

 

こちらのボトルはバーを中心に先行販売したため、一般市場には30本程度しか流通しなかったとか。

 

とてもありがたい話です。

もちろん手元に置きたい欲はありますが、この世の中自分に購入できるとは思えません。

バーならば1杯に巡り合える可能性はありますから。

 

SHARE BAR といい、飲み手にはありがたい時代になってきていますね。

 

 

 

 

 

 

ジュラ 28年 1992 京都ファインワインアンドスピリッツ

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ラベル情報:

JURA

28 Years

DISTILLED 10.4.1992

BOTTLED 21.7.2020

Cask Type Barrel

47.8%

Kyoto Fine Wine and Spirits

 

香り:モルティ、オレンジ、葡萄。枯草。余韻に瑞々しい果物、マスカット、ライチ。どこかフローラル。

味わい:ジューシーそしてスパイシー。葡萄の果汁、カシス、ラズベリーチョコレート。炒った麦芽感、枯草。白胡椒、クミン、ローリエ

好み:★8 82

 

 

雑感:凝縮感のある美味しいモルト

ウイスキーを飲んでローリエをイメージしたのは初めての経験でした。

 

ラベルデザインと併せて不思議な魅力があります。

 

 

 

相変わらずジュラのオフィシャルボトルには手を伸ばせていないのですが、出会うボトルが一々ポテンシャルが高くて。

ですがその割にオフィシャルの評判がよろしくない印象があり。。。

 

ハイグレード品こそな蒸留所なのでしょうか。

 

 

うだうだ言ってても仕方ないですね。

どこかで注文してみたいと思います。

 

 

 

 

マッカラン 33年 1986 クラウニングカスク ホール・オブ・フェイム

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ラベル情報:

MACALLAN

Aged 33 Years

Distilled in 1986

Bottled in 2020

Sherry Hogshead No.3

48.1%

Crowning Cask - Hall of Fame -

 

香り:落ち着いたシェリー樽感。深く吸い込むと華やかさが浮かんでくる。ドライフラワーのイメージ。少しのシナモン。若葉も。

味わい:ミルキー、フローラル、華やかな花束、ブーケ。パヒュームがほんのりと。シルキー、ミルクキャンディ。濡れた香木とスパイス。

好み:★8 87

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

シェリーホッグスヘッドで33年間熟成されたウイスキーはスパイシー、ナッツ、チョコレート、バニラなど長期熟成由来の樽香が豊かに香ります。プラムやアプリコットジャム、ドライフルーツなど凝縮した果実香はマッカランならでは。多彩で連続性のある香りがクリーミーで蜂蜜様の柔らかい香りに包まれ、パウンドケーキを連想させます。加水することで一層華やかさを増し、ソフトでなめらかな口当たり、甘さと適度な苦味が余韻となり満足感を高めてくれます。クリーンで伸びが良く複雑でリッチな味わいにこの蒸溜所の1980年代の姿をみることができます。

 

※裏ラベルより

 

反芻: 合ってないかな…? 当たり前ですが、どれも納得できるコメントばかり。

ただ自分は、フルーツよりフローラルな印象を覚えたのも本当で。フローラルなウイスキーの経験が少ないため、より印象的に感じたのかと思います。

テイスティングとは違うのですが、“凝縮した果実香はマッカランならでは” というコメントにも似たものを覚えました。自分は “ならでは” なマッカランを知らないなと。

時代・環境・投資した時間や金額、つまりは経験の違いを改めて実感しました。

 

 

雑感:初めて経験したマッカラン

ホール・オブ・フェイムとは殿堂のこと。日本人で初めてウイスキー殿堂入りを果たした輿水精一氏が樽を選定した特別な1本です。※上記裏ラベルのコメントも氏のものになります。

 

 

J’s BAR さんで頂きました。

モルト侍さん曰く、“これは僕がお世話になったオジサンたちが好きだったマッカラン”。

https://twitter.com/malt_samurai/status/1336898734546853888

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若輩の自分にとっては、初めて経験するマッカラン

不思議な印象でした。

落ち着いているようでもあり、華やかでもあり。

フレッシュな香りのドライフラワーかのよう。

 

現行オフィシャルスタンダードの薄くて硬い印象とはもちろん違い、

先の モルトマン 2006 ほど力強いものでもない。

揺らめくような複雑性を感じる1本でした。

 

 

 

新鮮で貴重な経験になりました。

もっと経験を積んでから味わえたらとも感じましたが、今の自分が味わえたことに感謝します。

 

一期一会ですね。

 

 

 

 

 

 

ミルトンダフ 34年 1983 デュワー・ラトレー

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ラベル情報:

MILTONDUFF

AGED 34 YEARS

DATE DISTILLED 15.12.1983

DATE BOTTLED 12.11.2018

CASK TYPE Bourbon

CASK NUMBER 7449

47.3%

VINTAGE CASK COLLECTION

A.D.RATTRAY

 

香り:緩やかに甘く、スパイシー。白檀、若草、薄いドライマンゴー。アプリコット。紅茶。

味わい:スパイシー、生木の皮、甘い紅茶。フルーツチョコレート、ミルク。奥の方にプリンブリュレが顔を覗かせる。余韻には金木犀、長く。

好み:★7 74

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

香りはプラム、杏子、バナナタルト、ボディはソフトでシルキー、バナナ、シナモン、白檀、フィニッシュはソフトでエレガント、少しのスパイシーさが長く続く。

 

※通販サイトより

 

反芻:“少しのスパイシーさ” かなぁと。自分にはファーストアタックで印象的に迎えてくれた感想だったのですが。

あとは “バナナ”。落ち着いたフルーツ感は、バナナのねっとりとした舌ざわりと重なるところがあります。

“エレガント” という表現は納得!

 

 

雑感:くすんで落ち着いた金細工のような1本。

映えるものはないですが、上品さが感じられます。まさにエレガント。

 

価格からすると、映えるものが欲しくなるとのも正直なところなのですが。。。(これは自分が未熟だからかな)

 

バー等で出会えたら、飲んでみる価値のある1本だと思います。

 

 

 

 

 

ダルモア 15年

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ラベル情報:

DALMORE

AGED 15 YEARS

40%

 

香り:硬めのシェリー樽香。クレヨン、レーズン、ライム。どこか水っぽくもある。

味わい:若いところもあるが、全体的にしっかりとしている。オイリー。伸ばしたチョコレート。硬い木香、出汁っぽさ。芝生の印象も。

好み:★6 65

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

深くリッチな香りと味わいです。レモン、ライム等の柑橘系フレーバーと芳醇なシェリー香が特徴

 

※通販サイトより

 

反芻:“ライム” はその通り!となりました。そして、40%とは思えないほどリッチな印象があります。
木香が気持ち良いボトルだです。

 

 

雑感:改めて、オフィシャルを舐めてはいけないと。

美味しいです。

ロックにしても力負けしないんじゃないかな、と思います。

 

高くない度数が良い方向に作用しているのではないかと。樽負けしていないと言いますか、樽を抑えていると言いますか

上々ですね。

 

 

飲んでいて一瞬思い浮かんだのは、山崎NA。

ですが実際比べると、このダルモアの方が奥行きがあります。

 

ただ山崎NAにエスニックなニュアンスを感じられて。

NAからこれを拾うのは初めての経験。

 

こういった飲み比べも面白いですね。

 

 

 

 

 

 

ティーニニック 34年 1983 レトロラベル BBR 信濃屋

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ラベル情報:

TEANINICH

AGED 34 YEARS

DISTILLED IN 1983

BOTTLED IN 2018

CASK TYPE: REFILL HOGSHEAD

CASK NO. 6729

46.2%

BERRY BROS & RUDD

SELECTED FOR SHINANOYA

 

香り:洋梨、赤い果実、爽やかにフルーティ。古書、蜂蜜。

味わい:洋梨、林檎、果汁たっぷりのフルーツ。びわ、蜂蜜とスパイス。バター。木香と渋みが緩やかに。仄暗く大人な印象のモルト

好み:★7 73

 

【オフィシャルのテイスティングコメント】

【香り】アンティークの家具、煙草、手入れ仕立ての皮製品、樟脳、徐々に完熟バナナ、洋梨アプリコットのフルーティな香り。

【味わい】口に含むと、クリーミーでややワクシー、煮林檎、熟した柿やオレンジ、金柑、バタースコッチ、綿菓子、アールグレイ紅茶。

【フィニッシュ】フィニッシュは、複雑な熟成感と伽羅香を連想させる古木系のスパイス、シナモン、金木犀の甘い香りが絶妙なバランスで心地良く続く。

 

www.shinanoya-tokyo.jp

 

反芻:足りてないですね。“手入れ仕立ての皮製品” や “金木犀の甘い香り” には、なるほどと。

“綿菓子” も分かる気がします。

“ワクシー” は表現したかったです。なぜ見逃したんだろう。

 

 

雑感:緩やかに、長く愉しめそうなボトル。

派手さはないのですが、漂うように様々な甘みがあるモルトです。

洋梨が印象的ですが、フルーツタルトのようでもあり、シロップのようでもあり。

スパイスと微かな渋みが後を引きます。

 

とてもバランスの良い1本だと感じました。

美味しいです。