ラベル情報:
Aged 12 years
Distilled in 2008
Bottled in 2021
Matured in a Sherry Butt
#900250
64.3%
T&T TOYAMA
SHINANOYA
香り:ケミカルな甘さ、水飴や草原。花も感じる。モルトの甘み。砂糖。オレンジゼスト。一瞬のフルーツのゼリー菓子。落ち着いた樽香。
気取るところなく甘やかな香り。ふと顔を覗かせたフルーツが印象的。
味わい:まろやかに甘い、穀物の甘みが迎えてくれる。白米。全粒粉。そこに生姜、クローブ等のスパイスのアクセント。カカオ、カレースパイスやコーヒーも。それらが通り過ぎるとクリーミー。焦げ感、水飴、酸味、程よい甘さが残る余韻。
ファーストとフィニッシュの甘さが優しい分、スパイスで引き締める働きを体感できる。
好み:★7 77
【オフィシャルのテイスティングコメント】
香り:甘やかなシェリー、ミルクチョコレート、白と黄色の菊の花、ヨーグルトレーズン、強いバニラを伴う樽のウッディさ、ウエハース、オレオ、本格インドカレーのスパイスのヒント。
味わい:度数に見合った力強さと丸くクリーミーでふくよかなボディ。強い樽のウッディさ、オレンジ、ミルクチョコレート、ヨーグルトレーズン、オレオ。後口はスパイシーでドライに切れ上がるが、上品なシェリーのコクと甘さが続く。
総評:ハイプルーフの力強さとシェリー樽由来の強めのコクと甘さに圧倒される1本。
香り:濃厚でリッチな甘さ、バーレイワイン、ショコラ、チョコレートがけのシリアル、プルーンジャム、乳酸系飲料。時間が経過するにつれて、甘みが強まっていきクリームブリュレ。
味わい:口に含むと、パワフルなアタック感。こしあんとレーズンパンのしっかりとした甘みが広がり、バーレイワイン、蝋燭、カカオのビター。
フィニッシュ:余韻はとても長く、力強く続く。モカの深いロースト香とカカオのビターネス。甘みがべたつかず、ボリューム満点なアルタベーン。
反芻:香りと味わいとで出てくるところは違いますが、“カレーのスパイス” という表現が共通していたことが嬉しいです。あと気になるのは “ヨーグルトレーズン” や “乳酸系飲料” のあたり。酸味は確かにありましたが、その表現とは結び付きませんでした。なるほど。
あ、でも、自分が感じたのはフィニッシュにかけてですね。余韻のあたりの感じ方はまた違っているみたいです。
また味わいたいと思います。
雑感:シリーズ名はメタモルフォーゼ。
ラベルデザインも含めて、昨今のウイスキー界を取り巻く環境の変化や発展、成長を、美しい姿に生まれ変わる瞬間 がコンセプトだそうです。
つまり、古くからの香りや味わいから成長した(変態した)モルトがボトリングされているのでしょうか?
ここから先は、この系統となるだろうモルトが選ばれているとか? 単純に美味しいだけではなく。
ラベルと中身に別段繋がりはないだろうボトルが多い昨今、
このようにコンセプトを定義されたシリーズが販売されると、そのボトリングの意図を知りたくなります。
術はないのですが
追記(23/06/15):
前回から約1ヶ月後に再訪しました。
香り:甘やかなシェリー樽香。ケミカル。フラワリー、オレンジやレモンの花の蜂蜜。綺麗な木香、冷たいスパイス。酸味も感じる。
シェリー樽の硬めの香りが核としてあり、その隙間を爽やかなスパイシーさが通り抜ける。
味わい:しっかりと樽材を感じる、甘みと渋み。砂糖の少ないチョコレート、ブルーベリーのガム、スパイスの刺激。蜂蜜、フラワリー。焦げ感、カカオ、いがらっぽい。余韻にはヨーグルトキャンディ。ゆるくクリーミーな甘みが残る。
コクのある甘み、スパイスの刺激。それらがお互いを活かしているような味わい。
好み:★7 74
反芻:今回はヨーグルトフレーバーを拾えました。記事を書いた記憶が残っていたのかもしれません(笑)。それ以外については、前回の自分と大よそ同じ雰囲気ではないかと感じました。1ヶ月で大きくズレていたら困ってしまいますが…
雑感:空けたグラスからも、ヨーグルトテイストを感じました。
これは初めての経験。
フルーツやクリーム、ピートが残るのは良くありますが
興味深いところです。
そもそも、
ヨーグルトとか乳酸菌のアロマは、ニューポットからのものと考えているのですが、
このボトルに感じるものにはその荒さはなくて。
なめらかなのです。
どこから由来したものなのでしょうか。
不思議です。