ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

アードベッグ ヘビー・ヴェーパー

ラベル情報:

Ardbeg

HEAVY VAPOURS

46%

 

香り:甘いピート香、野獣の臭い。根菜のような香り。焦げた木材、バター。加水のニュアンス。

味わい:オイリー、バターっぽい。ブラックベリーの枝。薬品香、ピーティ、潮気、アイラらしいスモーキー。モルトの白い部分が確かに。ほんの少しのアンチョビ。黒胡椒な余韻。

好み:★7 71

 
 
雑感:ラガヴーリンを思わせるような
ねっとりとした暖かみのある獣の匂いがありました。
魚介出汁の印象はより強く。

 

今回のボトル、アードベッグ ヘビー・ヴェーパーは、ピュリファイアー(精留器)を取り外して製造されたシングルモルトになります。

ピュリーファイアーとは、ラインアームに取り付けられる低温環境を作り出す温度調整器のオプション。

 

その効能については、正にアードベッグの蒸溜所長(2017年当時)が語っている記事がウイスキーマガジンにありました。曰く、『精溜器はニューメイク中のフルーツ香と甘味のレベルを増加させます。これがフェノール系の風味とのバランスをとって、ウイスキーの複雑さを深めてくれるのです』とのこと。(参考:精溜器のはたらき | WHISKY Magazine Japan

 

つまりこのボトルは、通常のアードベッグから “フルーツ香と甘みのレベル” を減少させたものになると言えそうです。

 

 

振り返ってみると、なるほど確かに。

アードベックのベリーのようなフルーツ感は薄かったように思います。

バターのようにオイリーに感じられたのも、取り外した効果のひとつでしょうか。

 

前情報なくノートを取って、ボトルの特徴が拾えているとやはり嬉しいものですね。

 

 

 

味わいの感想は、

自分の好むテクスチャーが減ってしまったというのが率直なところではあるのですが、

たまに欲しくなりそうという感じもありました。

 

他のアードベッグボトルと比べてみたくなる1本です。