ラベル情報:
三郎丸
SABUROMARU 0 THE FOOL
Heavily Peated
Distilled 2017
Bottled 2020
SABUROMARU
48%
香り:アルコールのアタック、ハイトーンなピート。溶剤感や糊の印象を微かに漂わせる。海水、オレンジ。白い花。
味わい:小気味良い木香、重たい本棚。煮詰めた林檎、オレンジピール。ダークフルーツ。濡れた焚火。潮気とスパイスの刺激。若い樽感が残り、スッと抜けていく。
好み:★7 71
雑感:可能性、若い精神、向こう見ず、出発
デザインはタロットカードの 0番「愚者」。
“ゼロからの出発を図った” という意味合いでの採用とのこと。
2017年の改修後、最初の原酒を使用してのシングルモルトです。
(ちなみにカスクストレングスものも同時販売されていました)
これまでの歴史を受け継いで、これから紡ぐ歴史の起点となる1本。
短熟もので若さもありますが、美味しく感じました。
ピートが程よく効いて、自分は好きです。
それでも評価は甘めかな。
好みとは言え、自分の中で比較できるようにしなくてはダメですね。
三郎丸蒸留所というと、来年にはZEMONで蒸留された原酒を使用したシングルモルトが販売されるのでしょうか。
他蒸留所とのブレンデッドもまたありそうですし。
本当に、色々と楽しませてもらえる期待感のある蒸留所です。
見学からこっち色々あり、三郎丸蒸留所が改めて好きになりました。
追記(22/01/26):
蒸留所見学時にテイスティングしました。
香り:甘い香り、オレンジ。柿渋。灰、魚介の粉末。消えかけの煙。除光材、どこかプラスチックにも。
味わい:ぬくい。麦汁の甘みと優しいスモーク。短めの薬草香。シロップ。低いところで樽の香りが全体を支えている。余韻は甘く、スモーキーなモルト。
好み:★7 73
【オフィシャルのテイスティングノート】
香り:綺麗なバーボン樽由来のウッディさ、バニラ、少しのバナナ、土っぽさを伴うピート、灰、オレンジピール、赤いリンゴの皮とバタークッキー、極僅かにタール。
味:ミディアムボディ、加水による適度な柔らかさと瑞々しさ、土っぽさを伴うピート、水飴、やや強めの樽のウッディさ、バニラ、ウェハースに挟んだクリーム、僅かに舌の上に粉っぽいテクスチャーを感じる。後口は、樽のウッディさとピートが穏やかに続く。
反芻:余韻のピート穏やかかな? 自分は結構スモーキーに受け取ったのですが。“樽のウッディさ” は分かりやすいです。でも自分は “強め” といわれるほどアピールはしてこない印象でした。
過去の自分のノートと比べると、香りに溶剤感を拾っているのが共通していてホッとします。あるよねやっぱり。逆にフルーツのニュアンスが無くなってますね。オフィシャルのノートにもその表現はありませんし。こちらはオフィシャルに近づいたといえるのかな?
雑感:共通して感じたものと拾えなかったもの
前回と共通して溶剤っぽさを感じたのは本当ですし、今回はフルーツ感を拾えなかったのも本当です。
『テイスティングに正解はない』とはよく聞く言葉ですが、方向性にはきっと正解があって。
手探りながらもそれが整ってきているのなら嬉しいです。
記録に残すようにしているからですね。