ポートセルミの箱

ウイスキーのテイスティングをつらつらと。整理整頓中。

カバラン キングカーコンダクター

ラベル情報:

KING CAR WHISKY

頂極指揮

46%

金車威士忌

 

香り:すりおろした林檎、蜂蜜。ナツメ。紅茶。バニラ、樽の香り。

味わい:蜂蜜、安価なオレンジジャム。薄めた蜂蜜、フルーツティー。黒糖。メレンゲクッキー、ジンジャークッキー。どこか癖のある余韻。

好み:★7 70

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

風味‐ きめ細かくコクのある風味が幾層にも広がります。パパイヤ、バナナ、青リンゴなどのフルーツの香りが鮮やかな味わいを醸し出し、心地よいフローラルとナツメがやさしく香ります。さっぱりとした新鮮果実の風味が特徴です。

口当たり‐ バナナの甘みと爽やかな香りに感動! 微かな渋みとバランスのいい甘さで豊潤な口当たりが楽しめます。

 

 

反芻:“ナツメ” が共通していることにびっくりです。あまり南国風味は拾えませんでしたが。風味の “爽やかな香り” は、自分が ジンジャー や メレンゲ と感じたそれと同じものを指していると思います。

 

 

雑感:果物というよりも、木の実っぽい甘みが印象的でした。

ひねり出してナツメが出てきたのですが、最初に浮かんできた名前は八角やクコの実。

『甘い木の実』という脳内フォルダーに纏めて放り込んであったようです。

 

ここら辺は、自分の鼻と舌と脳をブラッシュアップさせなければいけませんね。

 

 

カバラン、評判が上がったころに数杯飲んだだけで経験が浅く。

今回久々に飲んだことで、ハイグレードものに興味を惹かれました。

 

東京のバーなら並んでいたりするのでしょうか?

南国フルーツ、気になります。

 

 

 

 

 

ラフロイグ アンカンモア

ラベル情報:

LAPHROAIG

AN CUAN MOR

48%

TRAVEL RETAIL EXCLUSIVE

 

香り:パワフルでスモーキーな波飛沫。濡れた焚火。ベリー系のフルーツ、洋梨。薬品香。燻されたバニラ、シェリー樽の香り。

味わい:ストンと落ちる構成が印象的。海水、濡れた焚火、同時に乾いた木材。短いながらもハッキリとしたベリー、燻した林檎。(ここでストンと落ちる)残るのはヨード香、薬品香、微かな苦み。生姜、フローラルにも受け取れる煙。舌にしゅくっとした感触を残す。

好み:★6 66

 

 

雑感:空港限定販売のボトル。

成田をはじめとする国際空港にいくと、とりあえず免税店を除いてしまうのが人の性。

もし自分が出逢ったら買っていたかも。

思い出にもなりますしね。

 

でも今回は、思い出補正がないので素直な感想。

バランスが整っていないように感じました。

 

カスクストレングスの短熟は個性と捉えて愉しめるのですが、

このボトルは若さが否めない印象。

加水や複数樽の採用が効果を発揮していない感じ。

むずかしいですね。

 

 

スタンダードボトルの10年と比べてみるのも面白いかも。

 

 

 

 

 

マックルフルッガ(ロングモーン)

ラベル情報:

Muckle Flugga

’OVER WINTERD’ IN SHETLAND

AGED IN FRESH BOURBON CASKS MADE IN AMERICANOAK,

CASK NO. 2695/2696

40%

 

香り:蜂蜜と林檎。柔らかい牧草。ハーブ香。穀物の甘い香り、微かな土っぽさ。

味わい:ふわりとしている。麦芽の甘み、薄めた蜂蜜。植物の苦み。林檎の皮。

好み:★6 67

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

良い熟成感がありながらもフレッシュで、抜群に滑らかでとろけるようなハチミツとフルーティーな味わい。

 

※資料より

 

反芻:“フレッシュ” は確かに感じます。若いというよりフレッシュという印象。“ハチミツ” もそうですね。ただ “とろけるような” ではなかったかな…?

 

 

雑感:中身はロングモーン

熟成されたロングモーンの原酒をシェトランド諸島はウンガ島で最低1年は追熟させたモルト

シェトランド諸島とは、オークニー諸島から北に80㎞、英国で最も北に位置する場所。

マックルフルッガシェトランド諸島の北端にある灯台の名前から。

 

 

 

以下、中身の話。

とても柔らかく感じるモルトです。

後半に感じる苦みが無くなったら、儚げにすら感じそうなくらい。

 

そんなモルトも飲んでみたいですね。

口の中で消えるような、なにも残らないような儚いモルト

 

それともそれが実現したら、面白みも無くなってしまうのかな。。

 

 

1杯をゆっくり味わいながら、とりとめもなく夢想していました。

 

 

 

 

 

ロイヤルブラックラ 19年 1998 キングスバリー

ラベル情報:

ROYAL BRACKLA

AGED 19 YEARS

DISTILLED IN 1998

BOURBON BARREL ※裏ラベルより

CASK NO.13697 ※裏ラベルより

46%

KINGSBARY

 

香り:フレッシュなフルーツ香。レモンキャンディー、メレンゲ。爽やか、青蜜柑、刈りたての夏の芝生。

味わい:レモンの皮、シロップ。シナモン。微かなピート香。蜂蜜と焼き林檎。フッとバニラや洋梨が現れる。チャーされた樽香が主張し過ぎず、その甘みと渋みが心地よい。

好み:★7 73

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

PALLID, CREME BRULEE, VELVET, SPICE, VANILLA, SATISFYING, LEGENDARY

(青白い、クレームブリュレ、ベルベット、スパイス、バニラ、満足、伝説的)

 

※裏ラベルより

 

反芻:“伝説的” とは大きく出たなぁ と。美味しかったですけどね。

PALLID が “青白い” という訳で合っているか分からないのですが、健康的な意味では使用されない単語みたいで。正解が知りたいです。青いフルーツとか?

 

 

雑感:伝説的かは分からないけれど

美味しいです。

バランスの良いボトル。

 

加水が良い働きをしているのでしょうか。

どのテクスチャーも活かしているように感じました。

 

 

 

過去に飲んでお気に入りだった コニチョ 16年? と同ビンテージなんですね。

あちらでは 生クリーム を感じて、今回は メレンゲ

レモンのような爽やかさを拾ったからかな?

 

全体的にも大きく違ってはいないと思うのですが…

 

 

直接飲み比べてみたいものです。

 

 

 

(よろしければ)

 

 

 

 

 

インチガワー 8年 プレミエバレル ダグラスレイン

ラベル情報:

INCHGOWER

AGED 8 YEARS

46%

PREMIER BARREL

DOUGLAS LAING

 

香り:ファイバーパイナップル、洋梨、茶葉。枯草。

味わい:紅茶、濃い蜂蜜。ファイバーパイナップル、ドライフルーツ。優しい麦芽感。枯草。烏龍茶。フッと消える余韻。

好み:★7 74

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

香り:クリーミーな大麦、モルトのグリスト、ショウガ、青リンゴの皮

味わい:大麦の風味が増し、甘いレモンやフレッシュな草のニュアンスも

フィニッシュ:程よい長さ。口の中があたたまる咳止めドロップや煮込んだフルーツなど、甘さとスパイスの余韻が続く。

 

※通販サイトより

 

反芻:結構ズレてますね。特に余韻、自分はあっさりに感じたのですが。。

“口の中があたたまる咳止めドロップ” は、自分が時々挙げる のど飴 や 生姜 のニュアンスに近いのかな。

 

 

雑感:ここに帰ってきたくなる感じ。

この日は濃いものを飲んできたのもあってか、ホッとする味わいでした。

 

ゆるく味わえる。

一番ではないけれどいい感じ。

 

でもやっぱり、余韻はあっけないと思うけどなぁ

単発で飲むと物足りなく感じるかも?

 

 

そんな印象のボトルでした。

 

スターターよりも中休みに丁度いい1杯になると思います。

 

 

 

 

最後にボトルとは関係ない話なのですが、この日の写真全部濃ゆいのです。

どうしてなのでしょうか? 

 

分からない。

なにも分からず雰囲気でシャッター切ってます。

 

 

 

 

 

ティーリング スモールバッチ 2019ボトリング

ラベル情報:

TEELING

SMALL BATCH

FINISH: RUM CASK

BOTTLED: 07/2019

46%

 

香り:麦芽香、エステリー。薄めた烏龍茶。香りは大人しい。

味わい:じっくり煮出した紅茶、フルーツティー、ケミカルな桃感。デーツ。まったりとしている。短めのスパイス。絵具。

好み:★7 73

 

 

雑感:ケミカル&エステリー

強くはありませんが、自分たちがティーリングのボトルに期待してしまうものを確かに感じられるボトルです。

渋みの中にあるフルーツ感。

ケミカルな雰囲気も個性のうち。

 

 

久しぶりに飲みましたが美味しいですね。

そして高くない。

 

とても良いボトルだと思います。

 

 

 

 

 

ブナハーブン ストイーシャ 7年 2013 モルトマン

ラベル情報:

BUNNAHABHAIN

STAOISHA - HEAVILY PEATED

AGED 7 YEARS

DISTILLED November 2013

BOTTLED March 2021

WOOD TYPE Refill Butt

Cask No: 2

55.5%

The maltman

 

香り:潮気、ミネラリー。灰、煙草。焦げた麦芽。古びた革ベルト。

味わい:ヨード香。燻された海藻の甘み、潮気。薬品の余韻。焚火の枝、火薬。葡萄が少しだけ、全粒粉ビスケット。余韻はストンと落ちて、優しい甘みが緩やかに。

小さい四角い箱のイメージ。

好み:★7 71

 

 

【オフィシャルのテイスティングノート】

A nice Islay nose with iodine, seaweed and citrus.

(ヨード、海藻、柑橘類を含む素晴らしいアイラの香り)

The palate is warm with ashy notes, sweet peat, coffee and salted caramel.

(味わいは温かく、灰のような香り、甘いピート、コーヒー、塩キャラメルが感じられます)

The finish has lots of salted liquorice, some honey and charred fruit.

(フィニッシュは豊か。塩漬け甘草、いくらかの蜂蜜と焦がした果実)

Very well balanced for 7 years in the cask. A nice winter warmer !! Cheers

(7年間の樽熟成の割には非常にバランスが良い。冬にぴったりの一品です。乾杯)

 

※裏ラベルより

 

 

ローストハム、潮の香り、強烈なピート感。スモーキーフレーバーがあり甘口。燻香は広がるが全体的に丸味を帯びている。

硝煙の香りが長く続く。

 

※通販サイトより

 

反芻:裏ラベルのものより、通販サイト(インポーター資料)の方が自分の感覚に近いと思いました。作り手より取扱業者の方が正直に記載してたり?笑

ただその中にある “全体的に丸味を帯びている” が、自分の感じた 小さい四角い箱 のイメージと絶妙にズレていて苦笑してしまいました。今回のボトルも開けたてでしたので、ここから変わるのでしょうか。変わる気もします。

あと、自分は 火薬 と表現しましたが、“硝煙の香り” の方がオシャレですね。

 

 

雑感:やはりモルトマンは良いです。

短熟ですが粗さのない、麦芽のニュアンスを感じられるボトルです。

麦汁というよりも麦芽。奥歯で嚙み砕いたような

 

余韻に残る緩やかな甘みも麦芽のそれ。

フルーティさはないですが、この方向のものもたまに求めたくなる1本です。

 

流石はモルトマン。ハズレのないボトラーズ。

 

 

 

ところで、反芻の項で感じたことなのですが

仮にこの先、このモルトが角が取れて丸味を帯びていくのだとしたら、テイスティングされた方は将来の味を予見して記載したのでしょうか。

それとも、その方にはその時点で丸味を感じられたのかなぁ

 

開封直後には感じられないテクスチャーが記載されているテイスティングノート、稀によくありますよね。

開いてきてから、なるほどこれか!となるやつ。

 

あれは、小さくとも確かにあるものがテイスターの繊細な感覚には拾えているのだと考えていたのですが

今回はイメージの違い話なので、、、気になってしまいました。

 

 

 

単純に、グラスに注いでからもっと時間をおくべきだったとか…?

 

 

 

 

追記(22/10/28):

麻屋商店の小分けボトルのラストで出逢いました。(ボトルごと購入)

 

 

香り:甘い潮気、蜜っぽい。のど飴、ハーブ香とシロップ。ピーティ。海藻。ミネラリー。

味わい:甘く塩っぱい。砂糖、ハーブ、海藻。スモーキー。燻したバニラを挟んだ全粒粉ビスケット。ミントのヒント。木材の香り。ソルティな余韻、でも最後の最後まで残るのは優しい甘み。

好み:★7 71

 

 

雑感:小さい四角い箱のイメージ 浮かんで来ませんでした(笑)

あの時は、確かに感じたのですけどね。

 

でも同時に、全体的に丸みを帯びている かというと…

(短熟にしては、というところ観点では違っていませんが)

 

 

 

前回の記事で考えたイメージの問題については、解決を見ることは出来ませんでした。

でもそれ以外は、大よそ同じものを拾えていて嬉しいです。